解決済みの質問

原子炉が臨界状態になる危険性について。
ambakaberさん
原子炉が臨界状態になる危険性について。
最近、「原子炉が臨界状態になっていた」という報道がされていますが、
これらのケースは、チェルノブイリ事故のような事態になる可能性はあったのでしょうか?
あったとしたらどの程度の危険性があったのでしょうか?
素人が「臨界」と聞くと、「後一歩で、大爆発」という感じがするのですが…。
実際のところどうなのでしょうか?
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hiroringさん
「臨界状態」の程度次第です。
最近に報道された日本国内の原子力発電所の昔の事故例だけだったら、
原子炉内に多数入っていて、原子炉の出力(臨界状態)をコントロールしている、
制御棒の何本かが出てしまって、原子炉内の核燃料の一部が反応した状態ですから、
抜けた制御棒の本数が少ないので、ほとんど危険は無かったでしょう。
制御棒を、下から出し入れするという構造上の弱点は問題だと思いますけどね。
(それはわかりきったことだから、安全装置や操作手順があるはずだけど、ミスがあったと)
さすがに、いきなり制御棒が下に全部落ちることは無いでしょうから、
危険な事態までは考えにくいわけで、従来は隠してそのままだったのでしょう。
東海村の臨界事故のように、臨界状態(核反応)が小さい所で発生して、
そこから強い放射線が出てくると危険なことになります。
制御棒が何本か抜けたレベルの事故だったら、それだけ反応が小さいので、
危険性は少なかったということになります。
いずれにせよ、原子炉が運転中でなく点検中などの話ですから、
チェルノブイリ事故と比較するのは無理があります。
原子炉運転中の事故例は、スリーマイル島事故が該当しますが、
この原子炉(バブコック社製)に特有の欠陥問題や、運転員のミスが重なっています。
スリーマイル島では、冷却水を止めてしまう致命的な運転員ミスが行われていました。
チェルノブイリ事故の場合も、燃えやすく制御が困難で危険な旧ソ連型の黒鉛炉という
かなり重要な違いがあります。核兵器材料を作るために開発されたのが黒鉛炉です。
原子炉の臨界状態は、炉内の核燃料が連続して核反応をして、熱を出している運転状態です。
止めているはずの点検中に臨界になって熱が出始めたら、危険なわけです。
原子炉の中に常に冷却水を循環させている軽水炉(多くの原子力発電所の原子炉)だと、
正常な運転状態を保つ限り、爆発のような危険はめったにないことです。
事故やトラブル時の備えとして、緊急炉心冷却装置が作動すれば、炉心を冷やせます。
(スリーマイル事故だと、この冷却装置を止めてしまうミスなどもあります)
チェルノブイリ事故の場合、黒鉛炉は核反応が暴走しやすいという本質的な危険があって、
事故が起きた夜に、まさにその状態を運転員が作り出してしまったわけです。
(構造的に、制御棒を入れるとかえって反応が進行するような重大な問題点もあります)
原子力発電用に使われる軽水炉の多くは、安全第一(フェイルセーフ)を考えて設計されています
から、重大な事故は起きにくいほうで、従来までに起きているのは、小さい事故までが多いです。
原子力といっても、制御できないわけではないので、制御棒(核反応の元になる中性子を吸収
することで、核反応を制御する)をちゃんと入れて原子炉を止めてしまうことと、
制御棒を入れて核反応を止めた後に、冷却水を正しく循環させて炉心をちゃんと冷やせば、
安全に運転することができます。
点検中に制御棒抜けで核反応(臨界状態)が起こってしまったとしたら、
核反応が強くて、強い放射線が出てきたような場合、点検中などで近くにいた人が
被爆事故になる可能性があったでしょう。東海村の臨界事故のような例が近い危険性です。
原子炉は、制御と冷却がちゃんとできていれば、怖いことはないです。
第二次大戦中の1942年に、シカゴ大学の運動場(体育館の中のような場所)を利用して、
黒鉛とウランのブロックを積み上げた、人類最初の原子炉の臨界実験が行われています。
http://www.iae.or.jp/energyinfo/energydata/data3002.html
ブロックの周囲は別に囲われていなくて、実験関係者がいっぱいいました。
原子炉の核反応の出力は、200ワット程度と、危険が無いように小規模になっていました。
熱が小さいので、水の冷却なども付いていない簡単な構造です。
核反応が暴走しないように、危険な時は上から吊るした制御棒が重力で落ちる構造でした。
制御棒を原子炉内に入れてしまえば、核反応を起こす中性子を吸収するので、
臨界状態ではなくなります。
正常な作動状態の原子炉なら、原子力潜水艦のように、人がいる目と鼻の先のような距離で
原子炉を動かすこともできます。(原潜や空母の原子炉は、比較的小型の構造です)
原子力発電所の原子炉は巨大なので、中で作られる熱エネルギーも大きいですから、
都市部から離れた場所に作られていますけれど。
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clauzevitzさん
爆発するような事体は起きません。
起きたのは、制御棒が抜け落ちて81個ある燃料集合体の2~3個がが臨界に達しただけです。
他の燃料集合体は臨界になっていませんので、2~3個の燃料集合体が臨界になっても、
十分に熱容量がありますので爆発するようなことは起きません。
ほったらかしておいても、沸騰する前に熱平衡状態になりますので冷却水が、ちょっと熱いお湯程度になるだけです。
今回の問題は、その事体を隠蔽したことに問題があるのであって、原子炉の安全上の問題ではありません。
#制御棒が落ちたときの状態も想定して、燃料集合体の構造も設計してある。
tribute_2x2さん
「臨界」を超えると、核分裂が連鎖的に起こるので、制御棒で遮られていない区画の放射性物質が勝手に核分裂して、エネルギーとともに放射線が大量にでます。
原子力発電所では、通常は制御棒というもので放射線を邪魔して、燃料棒(放射性物質の入った棒)の間で放射線が別の核物質を核分裂させる連鎖反応を起こりにくくして、一定のエネルギーを出させる(それで蒸気を作ってタービンで発電する)ようになっています。
しかし、この制御が効かなくなると、制御棒で遮られていない部分は放射線がとびかって、放射性物質がどんどん核分裂し、さらに放射線がでる、という悪循環が起こります。
日本では手がつけられなくなるまで悪化したことはない(臨界時に大量に放射された放射線で亡くなった方はいるが、防護服を来た人間が外部から遮蔽作業をして、燃え尽きさせた)のですが、チェルノブイリでは、あまりに大量のエネルギーが生じて原子炉の建物自体が壊れて放射性物質が飛び散ってしまいました。
日本でいくつか「事後報告」された例では、「偶然にも」連鎖反応した放射性物質の量が少なかったので、原子炉を融かす高温になる前に燃え尽きて「幸いにも」世間に隠すことができたのです。
しかし、目に見えない放射線は大量に発生して四方八方に飛んでいきますので、即座に報告すべき事故だと思います。冷却水漏れでの非常停止よりも、「制御不可能に陥った」点で重大な問題なのですから。
質問した人からのコメント
専門知識がある人から
批判するのは簡単だけ
有難うございます。