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海外文学の入門として、ドストエフスキーが選ばれる理由はなんですか?
sutelibunerikusonさん
海外文学の入門として、ドストエフスキーが選ばれる理由はなんですか?
私の知り合いでもドストエフスキー「罪と罰 」で読み始めた人が多いのを、
不思議に思う訳です。
私は「罪と罰(悪霊を薦めるので) 」を好いていないのもあるんですけれど……。
でも、そういう人に限ってバフチンとか知らないんですよね。
それはテニスが好きでサンプラスしらないってレベルなんじゃ……
私はそういう人にはバフチンを薦めるんですけれどね。
それはさておき、
日本人のロシア文学好きってどうしてなんでしょう?
別に、ダンテ、シェークスピア、カフカ、トーマス・マン、フォークナー、
バルザック、スタンダール、フローベール、魯迅、
なんでもいいんですが、
ここから初めてもいいような気がしますが……
ドストエフスキーから始めるひとがやたら多い気がします。
翻訳とロシア文学の時期が重なっただけと思うんですが、
たとえば、世界的に読まれなくなりつつあるダンヌンツィオは
(ヴィスコンティの映画でしか知らないひとが多いと思います)
当時の日本で大ベストセラーになった訳じゃないですか。
特に、今の批評空間を見ていると、
小林秀雄の功罪の部分もあるんじゃないかなーと思います。
関係ないですが、
日本人ってシェークスピア、トーマス・マン、ドストエフスキーという
ユーモア作品を意外と顔を顰めて読みますよね。
しかもそういうのが好みがあるという……
私にとってもよくわからない人種です。
- 補足
- 「なんでもいいんですが」は深い意味はなく、普通の本屋に常にありそうなものをピックアップしただけです。私はロスもデリーロ(初期)も嫌いじゃありませんけれど、普通の本屋に置いてないので。
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ベストアンサーに選ばれた回答
nkt_305さん
ご質問に直接お答えすることにならないかも知れませんが、そもそも海外文学の入門としてそんなにドストエフスキーが勧められていますか。文面から拝察するにバフチンを読み込んでいらっしゃるようなので、たまたま周囲にそういう人が多いということなのかなとも思います。まあ、どういう訳か光文社の『カラマーゾフの兄弟』はよく売れましたが。大体、小説を読み慣れていない人に勧めるには長過ぎますし。
「なんでもいいんですが」という文言の前に列挙された作家も、ちょっと小説を読み始めたばかりの人には取っ付きにくい(フローベールなんかは他の小説を散々読んで来た「すれっからし」の読者にこそ「面白さ」が分かるような気がしますし、フォークナーは南部の問題を自分の問題として引き付ける視座を獲得していないと分かりにくいような気がします)ものも多いような。逆に、シェイクスピアなんかは、変に英文学の権威というバイアスを持っていないビギナーの読者の方が、言葉遊びとか、面白い部分をストレートに受け止められるかも知れません。カフカなんかも、かえって七面倒なことを最初から考えずに読む読者の方が楽しめそうな気がします(例えば『変身』の主人公の上司に向かっていう言い訳のおかしみとか)。
私は入門として勧めるなら、もっと新しい、現代のものを最初に紹介します(一般的な知名度はご質問にある作家よりも低いでしょうが)。例えば、フィリップ・ロスの『ヒューマン・ステイン』とか、トニ・モリソンの『青い目が欲しい』か『ビラブド』、ドン・デリーロの『ホワイト・ノイズ』、トマス・ピンチョンの『競売ナンバー49の叫び』、ポール・オースターのニューヨーク3部作のどれかといった所でしょうか。もちろん、相手の好みを知っている場合には、もっとひねったものを勧めることもありますが。(アメリカ文学ばかりになりましたが、実は私はアメリカ文学の人間ですので[フォークナーは専門にしている作家の一人です]、まあ、ご容赦を。)
日本人がロシア文学好き(と言っても、実際には若い読者よりも、ある程度の年齢以上だけの特徴かとも思いますが)は、恐らく大正教養主義の名残で、日本の近代化の過程で規範とされた「一流国」から外れたロシアやフランスの文化(ロシアは近代化が遅れていたし、フランスは、明治初期は陸軍の模範とされていたが普仏戦争に負けてから「規範」の位置から後退した)に触れることで、世間の功利主義に対するアンチテーゼとした部分が大きいという議論を聞いて、なるほどと妙に納得させられたことがあります。逆に言えば、教養主義の担い手は旧制高校に行っていた「エリート」だったからこそ、そんな斜に構えた態度を取ることも出来たのでしょうし、自分たちの特権性に対する後ろめたさの免罪符ということもあったのでしょう。
追記:小林秀雄の功罪の件ですが、むしろ今の批評は、小林的なものをむしろ批判する方向に行くしかないという点で、それほど深刻な影響というのは考えなくて良いのではないでしょうか。彼の批評は、現代の批評の主流からすると、あまりにそれ自体が小林という「作者」の「作品」になっていますし、積極的に「印象批評」を推奨しているという点からしても、鑑賞の対象とはなり得ても、自分の批評を作り上げて行く上でそれほど参考になるものではないと考えます。
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beerdrinkersbetterloversさん
皆さんが言うようにドストエフスキーが入門書であるかどうかは質問者さんの環境に拠って左右されるところでしょう。ただ私が一つだけハッキリ言えるのは、この文豪の文章がこの世に与えた影響甚だしく、百年後の、しかも東洋の大学生の魂を震撼させることがあるということです。私はドストエフスキーと出会い人生を変えた人間のうちの一人ですから、どうしても、このロシア人を敬愛せずにはいられません。アインシュタインの言葉通り、ドストエフスキーはどんな本よりも論理の世界を教えてくれる、というやつです。
しかしまあ、人間にはいろいろな傾向があります。分かりきったことでしょうが、何をどう面白く感じるのかという好奇心や趣味趣向の性質は、先天的または後天的な要因に左右されます。質問者さんが不愉快に感ずる文学傾向があるとしても、そういう文学傾向があるというのは事実なのですから、まずはそれを認めては如何でしょうか。私も「何でそんなものを好むんだ!」と不快に思う文学、いや広義にエンターテイメントがありますが、自分の世界を狭めない為、同時にある傾向の人たちの大切なものを傷つけない為、極力、彼らのものを分かろうと努力しています。ドストエフスキーを低評価するのは簡単ですが、その文豪を人生の礎にしている日本人の若者もいるのだと、質問者さんは知って下さい。
takeuchiusedbookstoreさん
入門っていうのは、的外れ、きみの勘違いでしょ。
ていうか、文学初心者かつ二流大学生、という条件をかませば、
まあ、いきなりドストエフスキーなんて話になるんだろうけど。
普通の読書人なら、ガキのころからケストナーだのを読んでるわけじゃん。
で、小学生で「トムソーヤ」とかになって、
中学生で漱石とかにちょっとはまって、
高校でドストエフスキーでも読んでみるか、、ということになる。
まず、きみのまわりの読書レベルが低いというか、
かなり歪んでいる。まあそれ自体は、別にいいんだけど。
そういう環境ならば、シェイクスピアをまじめに読むとかもあり得る話。
きみのまわりだけの、特殊事情です。
bananafisheveさん
ドストエフスキーから始める人がそんなに多いとは思いませんでした。
別にふざけるつもりはないのですが、それこそ海外の小説なんて、ミステリーから始める人が大半だと思っていましたし、ミステリー以外としても中学や高校生時代に課題図書か何かで質問者の方が書かれた欧米のものを一通り読まされることから始まるだろうなと思っています。
ただ、日本人のロシア文学好きというのは多少頷けないこともありません。
トルストイ、ドストエフスキー、ツルゲーネフ等々、母国以外で一番売れているのは日本かもしれませんね。
全く個人的な推測ですが、以前にフランス人の知人から「ロシアはキリスト教の国ではない」と聞かされたことがあります。そのときは共産主義だから当然だろうと思い、又宗教系の話は避けたかったので聞き流したのですが、今にして思うとあれはロシア正教のことを言っていたのかなと考えるようになりました。
ロシア正教の何がどうという点は、十分な理解が出来ていないのですが、一種神秘主義的な独特の教義は我々日本人が普通に想定するキリスト教の中でも、より仏教なかんずく密教に近いようなイメージがあるのかもしれないと感じるのです。イコンがあたかも曼荼羅と重なるような、そんな印象を個人的に覚えています。
その意味から、ロシア文学に対してある種の親近感めいたものをどこか日本人は感じているのかなと個人的に推測してしまうのです。
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