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昭和45年6月24日判決の相殺の事案では、問題になっている弁済期はいつになる...

質問者

bakutti1210さん

2008/10/1418:45:17

昭和45年6月24日判決の相殺の事案では、問題になっている弁済期はいつになるのでしょう?

A会社は、497万円余りの国税を滞納していたが、Y銀行(被告・被控訴人・被上告人)に対して定期預金・定期積立金660万円余りを有していたため、X(国-原告・控訴人・上告人)は昭和33年9月4日にこのAのYに対する右記債権を差し押さえ、Yにその旨通知すると共に弁済期にXに支払うよう催告をした。ところが、YはAに対して当時610万円余りの貸付債権を有しており、Xの差し押さえに対して、9月6日に貸付債権を自動債権とする相殺の意思表示をAに対してなした。そのため、Xの支払い請求に対してYは相殺を主張してこれを拒絶。XがYに対して支払いを求めて訴訟を提起すると、Yは先の相殺を援用すると共に、予備的に昭和35年3月21日の口頭弁論期日に改めて相殺を援用した。
第1審は後述の制限説に従い自動債権の弁済期が受動債権の弁済機よりも先に到来する範囲に限ってYの相殺を認め、その残額についてXの請求を認容した。これに対し、原審はYA間でなされていた相殺予約の効力を認め、Yの貸付債権の弁済機は差し押さえ時に到来したものとして、Yの相殺の主張を全面的に肯定し、Xの請求を棄却した。そのため、Xより上告。

上記事案で、制限説と無制限説の説がありますが、この判例では弁済期はいつということになるのでしょうか?
相殺の意思表示をしたときが弁済期?

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abare_taizouさん

2008/10/1421:17:32

(1)最高裁判決昭和45年06月24日(民集第24巻6号587頁)の多数意見=判例 〔なお、15人の裁判官中 4名が反対意見、3名が意見、1名が補足意見を述べている〕は、

『原審が確定したところによれば、被上告銀行と訴外A工業株式会社(以下訴外会社という。)との間に本件差押前に締結された継続的取引の約定書には、その第九条第一項本文として「左の場合には、債務の全額につき弁済期到来したるものとし、借主(訴外会社をいう)又は保証人の被告銀行(被上告銀行)に対する預金その他の債権と弁済期の到否にかかわらず、任意相殺されても異議がなく、請求次第債務を弁済する」との条項が、そして同項第三号として「借主又は保証人につき、仮処分差押仮差押の申請、支払停止、破産若くは和議の申立てがあつたとき」との条項が存し、被上告銀行は、右特約に基づき、本件差押当日現在被上告銀行が訴外会社に対して有していた原判示の貸付金債権合計六、一〇六、〇〇〇円、および同日現在訴外会社が被上告銀行に対して有していた原判示の預金等の債権合計六、五〇三、九二八円の両者について、本来の弁済期未到来の債権については各弁済期が同日到来したものとして、昭和三五年三月二一日本件第一審の口頭弁論において、上告人に対し、前者を自働債権とし、後者を受働債権として、対当額で相殺する旨の意思表示をしたというのである。

右認定の事実によれば、右特約は、訴外会社またはその保証人について前記のように信用を悪化させる一定の客観的事情が発生した場合においては、被上告銀行の訴外会社に対する貸付金債権について、訴外会社のために存する期限の利益を喪失せしめ、一方、同人らの被上告銀行に対する預金等の債権については、被上告銀行において期限の利益を放棄し、直ちに相殺適状を生ぜしめる旨の合意と解することができるのであつて、かかる合意が契約自由の原則上有効であることは論をまたないから、本件各債権は、遅くとも、差押の時に全部相殺適状が生じたものといわなければならない。

そして、差押の効力に関して先に説示したところからすれば、被上告銀行のした前示相殺の意思表示は、右相殺適状が生じた時に遡つて効力を生じ、本件差押にかかる訴外会社の債権は、右相殺および原審認定の弁済により、全部消滅に帰したものというべきである。
したがつて、これと結論を同じくする原審〔=控訴審判決〕の判断は、結論において正当であり、これと異なる所論は、ひつきよう、独自の見解のもとに原判決を論難するに帰し、採用することができない。』 としました。

http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&hanreiS...

(2)相殺適状となる時期は、原則として自働債権・受働債権 双方の弁済期が到来した時点ですが、相殺者は原則として受働債権の期限の利益を放棄出来るので、受動債権については必ずしも弁済期が到来している事を要しません。

自働債権〔YのAに対する貸金債権〕の弁済期が到来した〔特約により遅くともXがAの預金債権を差押た昭和33年9月4日〕後に、受働債権〔AのYに対する定期預金・定期積立金返戻請求債権〕についての期限の利益を(受働債権の債務者Yが)放棄して相殺する場合は、(受働債権の弁済期自体は、期限の利益を放棄して相殺の意思表示をした昭和35年3月21日ですが、)自働債権の弁済期に遡って相殺適状に達していた事になるので、遅くとも昭和33年9月4日には相殺により 両債権は消滅した事になるのです。

Y銀行の「AのYに対する定期預金・定期積立金返戻請求債権についての弁済期が差押のあった昭和33年9月4日到来した」という主張はおかしい(昭和35年3月21日のはず)ですが、本件では相殺が生じる時期は遡及するので、結局昭和33年9月4日に相殺適状になるのであり、あまり目くじらを立てるほどの事は無いと思います。

ちょい足しを取り消しますが
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