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譲渡担保権を即時取得できるのか?

arms_and_gownさん

譲渡担保権を即時取得できるのか?

僕の持っているテキストには
即時取得される権利は事実上、所有権と質権に限られるとありますが
譲渡担保権の二重設定というところを勉強していて疑問に思ったので教えてください。

所有権的構成・担保権的構成いずれの考え方からも
譲渡担保権の即時取得が問題になるように思うのですが
担保権的構成をとった場合に、譲渡担保権を即時取得できるという理由がよくわかりません。
この場合、譲渡担保権は所有権ではもちろんないし、質権的なものでもないですよね?
また、譲渡担保権設定者には所有権が残ると考えるので
即時取得の要件である、「前主が無権限者であること」にも反しているように思えます。
(ちなみに所有権的構成をとった場合には
 譲渡担保権≒所有権だから即時取得できるととらえています)

なにかを勘違いをしているのか、もしくは見落としているところがあるのかもしれないですが
ここにつっかかって先に進めません。
詳しい方、どのように説明されているのか教えてください。

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ベストアンサーに選ばれた回答

faifhalさん

その疑問は正しいと思います。
たしかに、所有権的構成をとれば即時取得の説明はしやすいですが、担保的構成をとると説明が難しそうですよね。

この問題は、担保的構成をとったときの譲渡担保権が、質権の性質に近いということから解決するのだと思います。
質権について即時取得が認められるのは、動産質を設定する場合に、設定者の占有を信頼した質権者を保護するためですよね。売買で即時取得が認められるのも、売主の占有を信頼した買主を保護するためです。
ここで、譲渡担保で担保的構成をとった場合を考えると、設定者に占有があるために、担保権者が設定者には権限があると信頼するという事情は、質権の場合と変わりません。したがって、この場合も即時取得を認めるべきだ、と解釈上考えることができます。

結局、
所有権的構成→所有権と同じようなものなので即時取得可能
担保的構成→質権と同じようなものなので即時取得可能
ということだと思います。

なお、

>また、譲渡担保権設定者には所有権が残ると考えるので
即時取得の要件である、「前主が無権限者であること」にも反しているように思えます。

というのは、勘違いをされていると思います。
そもそも即時取得は、設定者に占有はあるが、所有権や担保設定権限がないから問題になるのであって、設定者に権限があるのであれば有効に担保が設定されますから、即時取得の問題にはなりません。担保的構成をとるとしても、設定者に所有権が残るわけではありませんから。(質権の即時取得は、設定者には所有権がないのに設定してしまった場合の話ですよね。それとパラレルに考えてみてください。)

譲渡担保の即時取得が問題になるのは、「設定者には占有はあるが所有権はないという場合に、善意の相手に対して譲渡担保権を設定してしまった」、とか、「すでに1番譲渡担保権が設定されているのに、そのことについて善意の人に対して再び1番譲渡担保権を設定した」というケースです。後者のケースは、設定者は譲渡担保権の設定権は有していますが、1番順位の譲渡担保権の設定権は有していないため、即時取得の問題になります。これは譲渡担保権の場合の特徴です。

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  • 編集日時:2007/1/18 02:02:50
  • 回答日時:2007/1/18 01:50:15

質問した人からのコメント

  • 一安心お二人とも詳しい回答、本当にありがとうございまいた。
    おかげですっきりしました。二つともBAに選びたいぐらいです。
    またよろしくお願いします。
  • コメント日時:2007/1/18 17:54:55

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hai_hai_tacchi_tacchiさん

物権法定主義の原則に従えば、確かに即時取得できる物権は所有権と質権だけです。
譲渡担保権は、物権法定主義の原則の例外として慣習上認められている物権なので、
お持ちのテキストには記載されていなかったのかもしれません。
解釈上、譲渡担保権も即時取得の対象とされています。


担保権的構成に立った場合の譲渡担保権の即時取得について説明しますね。

Aは、Bのために倉庫内の鉄材に譲渡担保権を設定した(占有改定)が、その後Cのためにも譲渡担保権を設定した(現実の占有移転)、とします。

譲渡担保権の第三者対抗要件は占有です。
この場合、Bが占有改定によって対抗要件を備えていますので、
Cは譲渡担保権をBに対抗することができません。
ただし、Cは現実の占有を備えています。
そこで、他の即時取得の要件を具備すれば、鉄材について「行使する権利」を取得します。
さて、ここでCが鉄材について行使する権利とは、所有権ではなく譲渡担保権ですよね。
したがって、Cは、譲渡担保権を即時取得する訳です。
所有権は、あくまでAのもとにとどまっています。

所有権的構成で考えた場合、
上記と同じ解釈により譲渡担保権を取得しますので、
同時に所有権も取得したと構成されるわけですね。
ただし、当然ですが、Aの受け戻し権が留保されています。

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  • 編集日時:2007/1/17 11:04:50
  • 回答日時:2007/1/17 11:02:54

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