訪問介護事業所のサービス提供責任者、略してS責です。
全てはお客様次第ですね。
うちの事業所では初回の訪問は必ず所長かS責で行い、お客様に道具の使い方や仕舞い場所、野菜の切り方等細かく確認します。かばんの置き場所も「どこに置かせていただいたらいいですか?」とお聞きします。そこでお客様の性格やこだわりポイント、ご希望をチェックし、ヘルパーさんたちに全て引き継ぎます。
ヘルパーさんのミスがあれば、「申しわけありません。こちらの引き継ぎが不十分でした。以後気をつけます」
逆に回数を重ねるごとに信頼を築いたヘルパーさんから「本当はこうしてほしいそうですよ」と情報をいただけば、それを全ヘルパーに連絡し、希望どおりにさせていただきます。
全てはお客様次第です。
私がヘルパーになった最初の頃、ちょっと細かくて気難しいというお客様の所に派遣され、マニュアル通りにかばんは玄関、レインコートをビニール袋に押し込んで玄関の外に置いてました。すると、2カ月目でお客様が「あらら、そんなとこに置いてたらびちゃびちゃやんか、風邪引くで。ここに掛けときや」と手ずから玄関先のコート掛けに掛けてくださいました。以来この方は雨の日も風の日も体が動く最後のサービスの日まで玄関先で私を見送ってくださり、上着を着て防水・防寒装備するまで外に出ることを許してくれませんでした・・・・・
全てはお客様次第、そしてこちらの仕事と態度次第、信頼関係次第です。同じ介護保険内での規定通りの仕事をしていても、利用者の方々はヘルパーをよく見ておられます。