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代位債権者の事実上の優先弁済権について

dan********さん

2013/8/115:53:29

代位債権者の事実上の優先弁済権について

テキストに以下のように記載されています。
債権者代位の対象が物や金銭の引渡請求権である場合、受領拒絶の可能性があるため、債権者は直接自己への引渡を請求することができます。???

債権者が引渡の請求をしてまた受領拒否してまた自己への引渡の請求????
どうも私の理解の限界。
なぜ?一度引渡の請求をして拒否してまた請求?

事例を挙げてご説明お願いいたします。参考法令があればお願いいたします。

補足それがなぜ?事実上優先弁済を受けたことになりますか?この質問の回答もお願いいたします。体系的にお願いいたします。

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ベストアンサーに選ばれた回答

p_7********さん

2013/8/517:07:17

Aさん=Bさんに100万円を貸し付けた(債権者)
Bさん=Aさんから100万円を借りている。そしてCさんに150万円を貸している。(債務者)
Cさん=Bさんから150万円を借りている。Aさんとは全く面識が無い(第三債務者)

つまり、
Aさん:100万円の貸金債権

Bさん:100万円の債務

と同時に、
Bさん:150万円の貸金債権

Cさん:150万円の債務

という債権・債務の関係が成立します。
なお、Bさんは無資力です。
この場合、Bさんは無資力なのでいきなりAさんに100万円を返済することは出来ません。しかし、BさんはCさんから150万円の返済を受ければ、そこから100万円をAさんに返済することは十分に可能です。またAさんもそれを期待することでしょう。
ところが…

Bさん:「Cさんは自分の大恩人なので、150万円を返してなんて言えない」

等と、妙に義理堅いことを言い始めたりするとAさんにとって面倒臭いことになりかねません。
Cさんが、Bさんから借りていた150万円を返済しようとしても、

Bさん:「いえいえ。大恩人のあなたから150万円を受け取る訳にはいきません。」

などという事を言ってしまうかもしれません。この状態が「受領拒否」にあたります。

(債権者代位権)
第四百二十三条 債権者は、自己の債権を保全するため、債務者に属する権利を行使することができる。ただし、債務者の一身に専属する権利は、この限りでない。
2 債権者は、その債権の期限が到来しない間は、裁判上の代位によらなければ、前項の権利を行使することができない。ただし、保存行為は、この限りでない。

そこで、Aさん(債権者)は、Bさん(債務者)に属する権利(150万円の貸金債権)を『自己の債権(100万円の貸金債権)』を保全するために行使することが認められます。この場合、通常なら

Aさん:「Cさん、あんた、Bさんから150万円を借りているよね。とっととBさんに返しなさい。」

と、『Bさんに成り代わって』権利を行使することになります。あくまでも『Bさんに成り代わって』なので、Cさんが弁済をする相手は『Bさん』なのです。
しかし、Bさんは「大恩人の…」などと言い出すと、Cさんにしても困ってしまいます。弁済をしない限りはCさんが負っている債務も消滅しないのです。

そこで、判例はAさんがCさんから150万円のお金を受け取ることを認めました。こうすることでCさんは負っている債務を免れることが出来ます。ただし、Cさんから150万円を受領するのは、これもやはりあくまでも『Bさんに成り代わって』受領しているにすぎず、その150万円をAさんは好き勝手にすることが出来ません。Aさんの手元にある150万円はBさんに「引き渡す義務」を伴うのです。

ということは…

Aさん:100万円の貸金債権/150万円の引き渡し債務
Bさん:100万円の債務/150万円の受領債権

という関係に立ちます。するとこれは…

(相殺の要件等)
第五百五条 二人が互いに同種の目的を有する債務を負担する場合において、双方の債務が弁済期にあるときは、各債務者は、その対当額について相殺によってその債務を免れることができる。ただし、債務の性質がこれを許さないときは、この限りでない。
(略)

『二人が互いに同種の目的を有する債務を負担する場合において、双方の債務が弁済期にある』という状態にあたります。このため、Aさん・Bさんは「相殺しましょう」という主張をすることが可能となります。

Aさん:50万円の引き渡し債務
Bさん:50万円の受領債権

このような状態になります。
これをもって、「事実上優先弁済を受けた」ことになります。なぜ、「事実上の優先弁済」にあたるのかというと、それは民法の重要原則である、

・債権者平等の原則

を理解できている必要があります。
基本的に、債権者は全員が「平等」の立場に置かれます。この原則に従わないのは、
・担保物権者

です。抵当権、質権、先取特権者がまさにそうです。こうした権利を持たない人はそもそも「優先弁済権」が認められません。
ということは、Aさんの他にXさん、Yさんという債権者がいた場合、(それぞれ100万円の債権を持っているとします)

Aさん:100万円の債権
Xさん:100万円の債権
Yさん:100万円の債権

Bさん:Cさんから回収した150万円

という状態だった場合、Aさんが受けられる弁済(配当)は「50万円」にとどまります。(XさんもYさんも同額)
なのに、債権者代位権を行使してAさんがCさんから直接受領をした場合は「相殺」が認められるため、Aさんは結果的に100万円の債権の全てを満足させることができてしまいました。
このため、「事実上優先弁済を受けた」ということになるのです。

「債権を満足させる」という表現…過去の質問の回答にも登場しましたよね…。よく思い出して復習してください。

質問した人からのコメント

2013/8/7 19:50:04

感謝 皆様方本当に丁寧な回答ありがとうございました。「受領拒否」を私は一番しりたっかた。
ありがとうございました。今後ともご指導宜しくお願いいたします。感謝。

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a11********さん

2013/8/617:13:51

一般債権者は回収できた債権について平等に受け取ることができます。
ですので100万の債権者が3名だと300万回収できて初めて全員が
満足できます。回収できたのが150万だった場合は配当は
一人50万となります。

ですが債権者代位権を行使して自分で150万回収した人は
まず自己の債権100万分を回収して残った50万を二人に
渡して”分けなさい”と言う事ができます。

結果として他の2人は25万づつしか回収できなかったのに
債権者代位権行使した一人は100万全額回収できました。

ほかの二人が債権を満足できなかったのに一人だけホクホクですね
この状態が 優先弁済 を受けた状態です。

要するに 債権の回収を頑張ったんだから人より余分に寄越せ
というのが 代位債権者の事実上の優先弁済権 という話です。

ell********さん

2013/8/116:40:51

本来、債権者代位権は
後で強制執行で換価する事が出来る財産を
債務者の下に確保しておく事を認める権利であって
第三債務者から
直接に債権回収を認める趣旨にはありません。

ただ
債権者代位権の行使が想定される状況といえば
債務者が任意に弁済しようとしない
ある意味、非協力的な態度である事が殆どで

仮に
債務者に財産を得させた
あるいは回復させたとしても
それを債務者が素直に弁済に充てるとは
俄には期待しがたいばかりか
第三債務者からの利益の受け取り自体を拒絶する可能性もあります。


よって判例は
債権者代位の対象が物や金銭の引渡請求権である場合
債権者は第三債務者に対して
直接自己への引渡を請求することが出来るとしていますが

債権者代位権の趣旨が先に述べたものである以上
債権者が第三債務者から利益を受け取ると
債務者との関係では「不当利得」(民法703条)が成立してしまいます。

もっとも不当利得返還請求権も
究極的には「金銭債権」に転化しますし
(債務不履行・民法415条 参照)

債権者の有する被保全債権も同様です。

したがって債権者は
債務者に対して「相殺」を主張出来る事となり
(民法505条1項本文 参照)

仮に
債権者の負う不当利得返還債務の価額と
被保全債権の価額が同じならば
不当利得返還債務は全て消滅し

結局、債権者は
第三債務者から受けとった利益を
そのまま手元に持っていて良い事になります。

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