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皮下輸液、静脈点滴についてお伺いします

トムくんさん

2014/1/3111:01:39

皮下輸液、静脈点滴についてお伺いします

慢性腎不全の猫に皮下輸液または静脈点滴をすると、老廃物を尿と一緒に排出させる効果があるようですが、慢性腎不全とい病態になり老廃物を排出する働きが衰えているのに、なぜ、老廃物が尿と一緒に排出されるのでしょうか?

どういうメカニズムなのでしょうか?

ご教示下さい。

補足お二人の獣医さんから回答を頂きありがとうございます。

1.皮下輸液、静脈点滴は、症状緩和処置ですか?、延命処置ですか?
延命処置だと思っている方がいらっしゃいますが、脱水症の症状緩和のための処置だと思ってよろしいですか?

2.皮下輸液、静脈点滴液の成分は?
皮下輸液と静脈点滴の成分はほぼ同じですか?
主成分は、ナトリウムイオンや塩素イオンなどの電解質で、栄養、カロリーはほとんどないですか?

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ベストアンサーに選ばれた回答

沖田 将人さんの画像

専門家

編集あり2014/1/3115:06:43

お返事が遅くなり申し訳ありませんでした。

文章の文字数制限がありますので、かなりざっくりとした説明になります。ご理解を得られやすいよう多少脚色した文章になりますので、参考程度にお考えください。

腎不全になると起きる問題は大きく2つです。
1つは脱水症状、もう1つが尿毒症です。

腎不全になると、アンモニア等の毒素を濃縮して排泄する能力が落ち、見た目黄色いけれどもほとんど内容の伴わないただの水が体から出ていことになります。
そうなると、本来10の水を飲んだときに体に水分を5残し、残りを尿で5排泄して(このときに毒素を一緒に出して)、体内の水分を維持する機構も壊れてきて、10の水を飲んでも9くらい体から出ていき、体に1しか残らない(脱水状態)になります。
ですから慢性腎不全になると多飲多尿になる(たくさんお水を飲んでたくさん尿をする)患者さんが多いです。

足りない分は飲めば良いと言っても、やはり1日に飲める水の量には限界があるので、次第に脱水症状になっていきます。
ですから、この脱水を補うためにも、点滴が必要になるケースが多いです。

また、腎臓が正常な場合、例えば体の中で毎日10の毒素が生産されたとして、1日100mlの水を飲み、これに毒素10を混ぜて(濃縮して)排泄していたとします(水100に対して毒素10を排泄できる能力)。
これが腎不全になり、毒素を排泄する能力が半分に落ちてくると、100の水を飲んでも、毒素が5しか出ていかなくなります(水100に対して毒素5しか排泄できない)。
こうして毎日5ずつ毒素が溜まっていき、一定の値になると食欲が落ちたり、吐き気が出たり、神経症状が出たりします。これを尿毒症といいます。

そこで点滴を100して、口から飲む分100+点滴100でトータル200の水分を入れれば、水100に対して毒素5しか排泄できない腎臓でも、体から10毒素を排泄させることができます。

このように腎不全に対して点滴をするのは、水分を強制的に補給して、脱水を改善し、毒素を少しでも多く排泄するための作業であり、けして腎臓を直しているわけではありません。
ただ治らないにしても、脱水が改善し、体に蓄積していた毒素が出て行けば、本人はきっと楽になると思います。
点滴が有効かどうかは、腎不全の状態にもよりますが、ざっくりとした説明だとこんなかんじになります。
かなり乱暴な表現ですが、ご理解いただければ幸いです。

補足について
完治はしないが、点滴をしていれば寿命が伸びる=延命 というのであれば、確かに延命でしょう。
ただ、私の感覚では点滴により脱水症状の辛さ、尿毒症の吐き気、胃潰瘍などを改善するために点滴する結果、寿命が伸びるというふうに考えています。
完治しないかもしれないが、少しでも快適な生活を過ごさせてあげるというのも、治療のうちと考えております。

皮下輸液と静脈輸液は同じものを使うことが多いですが、全身状態、血液状態によっては静脈点滴にカロリーのあるもの(ブドウ糖、脂肪乳剤、アミノ酸製剤など)を混ぜることもあります。
ただ、静脈点滴を一生毎日続けるというのは現実的ではないので(ほぼ入院しっぱなしということになりますので)、静脈点滴は状態が悪いときに急いで改善させる場合の処置、皮下点滴は毎日のケアと考えています。
違いは一日あたりに入れられる輸液の量で、静脈点滴のほうがたくさん輸液することができます(かなりざっくりした表現ですが)。

質問した人からのコメント

2014/2/2 12:55:58

降参 御二人ともありがとうございました。

慢性腎不全になると毒素の排出率が低下するんですね。

ある質問に自分の猫で経験したことや素人の知識で回答をしてしまい気になっていました。
延命措置ではなく緩和処置だとか、輸液も点滴液も成分が変わらないだとか。
この質問者さんは静脈点滴の有効性を理解して頂き、症状が改善してきているようなのでホッとしました。

http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1112020785...

回答した専門家

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沖田 将人

獣医

地域に密着したワンランク上のホームドクターを

アレス動物医療センター院長。アレス(Alles)とはドイツ語で「あらゆること」を意味します。インフォームドコンセントの充実、夜間救急診療、年中無休など動物たちの幸せにつながることなら、飼い主様のあらゆる要望にお応えしたい。そんな願いを込めて診療に取り組ん...

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tho********さん

編集あり2014/1/3117:32:29

リクエスト対象ではありませんが・・・

腎不全で衰えるのは尿の濃縮能力です(尿中水分の再吸収ができなくなる)。
老廃物を出すことはできます。ただ濃縮できないので、1度の尿で排泄できる老廃物量は減ってしまいます。ですから大量の尿を出して(多尿)、老廃物を排泄しようとするのです。水分摂取量が老廃物を出し切るために必要な尿量より下回ってしまうと、血液中に老廃物が溜まります。その不足した水分を点滴することで補えば十分な尿がつくれて血液中の老廃物が排泄されていくことになります。

腎不全の末期には老廃物を排泄することができなくなります。その時にはまったく尿が出なくなります(無尿)。そうなれば点滴しても効果ありません。透析しなければ数日で死にます。

追記
1.脱水を改善し体の怠さをとる緩和療法でもあり、延命治療でもあります。どちらとも言える治療法です。
2.点滴の内容は体の状態、特に電解質によって変えるべきです。特にカリウム濃度は腎不全初期から中期は低カリウム、腎不全中期~後期は高カリウムになるので、点滴中のカリウム濃度を血液電解質を見て適切に調整してあげるとより健常でいられる期間が長くなります(低カリウムは筋肉の衰えを加速し、体重減少が顕著になります。高カリウムは腎臓の損傷を加速するだけでなく心臓まで傷めます)。皮下点滴では栄養素はほとんど入れられません。

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