細胞内のミトコンドリアは、 酸素とアセチルCoAで、 多くのATPをうみだすということですが、 ミトコンドリアの電子伝達系と言う言葉を良く聞きますが、
細胞内のミトコンドリアは、 酸素とアセチルCoAで、 多くのATPをうみだすということですが、 ミトコンドリアの電子伝達系と言う言葉を良く聞きますが、 これと、上記のATPは関係があるのでしょうか? この、 ミトコンドリアの電子伝達系について、 文系の私でもわかるように説明いただけたら幸いです。 よろしくお願いいたします。
生物、動物、植物・325閲覧
ベストアンサー
細胞内のミトコンドリアは主に『電子伝達系』という仕組みを利用して多くのATPという高エネルギー化合物を生産しています。 そしてブドウ糖からアセチルCoAなどを経てATPを生産する行程は、『解糖系』・『クエン酸回路』・『電子伝達系』の3ステップに大別されます。 解糖系はブドウ糖から色々な糖を経てピルビン酸に変換する反応で細胞質で行われます。この段階でも少しだけATPが生産されます。 次に反応の場はミトコンドリアの『マトリックス』(ミトコンドリアの中身)に移動し、ピルビン酸をアセチルCoAを経てクエン酸に変換し、イソクエン酸、コハク酸、リンゴ酸、オキサロ酢酸など幾つもの有機酸に順々に変換して再び一周してクエン酸に戻ってくるため、この一連の反応は『クエン酸回路』(クレブス回路)と呼ばれています。 このクエン酸回路でもATPが少し生産されますが、もっと重要なのは『H2Oを取り込んでプロトン(H+)を作ること』です。簡単に言うとクエン酸回路の有機酸にH2Oの"OH"をどんどんくっつけていって代わりに余った"H+"を手に入れるということです。 ※クエン酸回路の有機酸にくっつけられた"O"は所々でCO2として排出されます。 ※そして排出されるCO2の分だけ"C"(炭素)が減っていくため、オキサロ酢酸が一周してクエン酸に戻る際、新しい"C"を補給するためにアセチルCoAが継ぎ足されます。 クエン酸回路から脱水素酵素によって"H+"は『NAD(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)』という物質を還元(電子を付加する)することで『NADH+"H+"』という形で水素が付加されます。 この次に『電子伝達系』というステップがミトコンドリアの『内膜』で起こります。 内膜には何種類かの『呼吸鎖複合体』という酵素群が埋め込まれており、これらがNADH+H+から電子を受け取り次々と呼吸鎖複合体の酵素をリレーしていく一方で "H+"をマトリックスから内膜と外膜の隙間の『膜間腔』へと汲み出します。この行程が『電子伝達系』の名の由来です。 呼吸鎖複合体を伝達した電子は最終的にはマトリクス内のO2とH+でH2Oを作る反応に使ってしまいます。 ですので内膜を挟んで、マトリクス内では"H+"が外に汲み出されたりH2Oに変換されて減少する一方で、膜間腔にはどんどん"H+"が溜まっていきます。 このマトリクスと膜間腔の間の"H+"の濃度の差(濃度勾配)を利用して、『ATP合成酵素』が"H+"がマトリクス内に戻っていく時のエネルギーをATPに変換します。極端に言うと高い場所の水が下に落ちるエネルギーを利用する水車のようなものです。 これがエネルギー生産のメインになります。 細かい部分は省きましたが、この一連の流れのことを『好気呼吸』といいます。糖と酸素を使って、二酸化炭素と水、そしてATPを作る流れです。 http://blog-imgs-31.fc2.com/f/p/t/fptsukioka555/ROS-10.jpg 少々冗長な文章になりましたがご理解いただけたでしょうか? 解りにくい部分があればもう少し噛み砕きます。
詳しい回答、ありがとうございます。 正直、文系の私には、基礎がないため、 わかりませんでしたが、 >H2Oを取り込んでプロトン(H+)を作ること これは、水を取り込み、水素をつくるという理解でよろしいですか? >H2Oの"OH"をどんどんくっつけていって代わりに余った"H+"を手に入れるということです。 これは、水の酸素と水素を、くっつけた代わりに水素をゲットするという理解でよろしいのでしょうか? >クエン酸回路の有機酸にくっつけられた"O"は所々でCO2として排出されます。 有機酸が酸化して二酸化炭素が排出されるという理解でよろしいでしょうか? その分、炭素が減るから、一周すると、またアセチルCoAから炭素をもらう・・ ようするに、H+をゲットする仕組みを脱水素酵素(NAD)という。 水素をゲットした状態(NADH+H+)が電子を次々受け継ぐ仕組みを電子伝達系と呼ぶ。 最終的にO2(酸素)とH+で水(H2O)を作る 文字数オーバーなので
質問者からのお礼コメント
もう少し、自学自習してから、今一度、質問します。ありがとうございました。
お礼日時:2015/1/14 7:19