個と箇は使い分けしないといけないのですか。その日の気分で自由に使い分けていいのでしょうか。
個と箇は使い分けしないといけないのですか。その日の気分で自由に使い分けていいのでしょうか。
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ベストアンサー
本来は「箇」が正字で、「個」はその俗字でしたが、 戦前から次のような使い分けが一般に行われていました。 「箇条」「箇所」「~箇月」 「個人」「個性」「個別」「~個」 当用漢字施行当初(音訓表は1948年)から1954年まではそのままでした。 (「個」の音は「コ」のみで、「カ」とは読まない。) 1954年にマスコミの要望を承けて当用漢字に必要な字を追加し、不要な字を削るとした「当用漢字補正資料」というものが作られました。 その際、プラスマイナスゼロで総字数は変わらないようにしてあったので、 “「箇」と「個」は漢字としてもとは同じなのだから、統合すればさらに一字追加できる” と考えたのでしょうか、「箇」を当用漢字から削除し、「個」の音に「カ」を追加して、 「個所」「個条」「~個月」と書くことにしたのです。 ところが数年の試行の後、最終的に “追加は認める。削除する必要はない” というどんでん返しがあったため、「箇」が生き延びて常用漢字にも継承されたのです。 (「遵守」は「順守」に書き替えられましたが、「遵」は生き延びました。) その後1973年に出された新しい当用漢字音訓表では「個」には「コ」の音しかありません。 つまりもとに戻されたわけで、常用漢字表でもそれを踏襲しています。 ということは、現在でも最初に書いたように使い分けるのが正式な表記であるということになります。 ただ、一定期間「個所」「個条」「~個月」の試行が認められていたため、その表記をにわかに誤りとするわけにもいかない、 というのが現状ではないでしょうか。
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質問者からのお礼コメント
詳しく教えてくださりありがとうございました。
お礼日時:2008/4/28 13:43