種類債権の特定というところで、タール売買事件の判例を見てるんですが、①溜池のタールは種類物(通常か制限)か特定物なのか、②特定の方法はどのように、

種類債権の特定というところで、タール売買事件の判例を見てるんですが、①溜池のタールは種類物(通常か制限)か特定物なのか、②特定の方法はどのように、 時期はいつ行うのか。 この判例を扱った方、教えてください。

法律相談7,239閲覧

ベストアンサー

このベストアンサーは投票で選ばれました

3

最高裁判例昭和30年10月18日は、 『原審は、先ず本件売買契約が当初から特定物を目的としたものかどうか明らかでないと判示したが、売買の目的物の性質、数量等から見れば、特段の事情の認められない本件では、不特定物の売買が行われたものと認めるのが相当である。 そして右売買契約から生じた買主たる被上告人の債権が、通常の種類債権であるのか、制限種類債権であるのかも、本件においては確定を要する事柄であつて、例えば通常の種類債権であるとすれば、特別の事情のない限り、原審の認定した如き履行不能ということは起らない筈であり、これに反して、制限種類債権であるとするならば,履行不能となりうる代りには、目的物の良否は普通問題とはならないのであつて、被上告人が「品質が悪いといつて引取りに行かなかつた」とすれば、被上告人は受領遅滞の責を免れないこととなるかもしれないのである。 すなわち本件においては、当初の契約の内容のいかんを更に探究するを要するといわなければならない。 つぎに原審は、本件目的物はいずれにしても特定した旨判示したが、如何なる事実を以て「債務者ガ物ノ給付ヲ為スニ必要ナル行為ヲ完了シ」たものとするのか、原判文からはこれを窺うことができない。 論旨も指摘する如く、本件目的物中未引渡の部分につき、上告人が言語上の提供をしたからと云つて、物の給付を為すに必要な行為を完了したことにならないことは明らかであろう。 従つて本件の目的物が叙上いずれの種類債権に属するとしても、原判示事実によつてはいまだ特定したとは云えない筋合であつて、上告人が目的物につき善良なる管理者の注意義務を負うに至つたとした原審の判断もまた誤りであるといわなければならない。 要するに、本件については、なお審理判断を要すべき、多くの点が存するのであつて、原判決は審理不尽、理由不備の違法があるものと云うべく、その他の論旨について判断するまでもなく、論旨は結局理由があり、原判決は破棄を免れない。』 としました。 http://precedents.sblo.jp/article/812119.html これを受けて札幌高裁函館支部判決昭和37年05月29日(差戻控訴審判決)は、 『前掲各証言、控訴本人尋問の結果によれば、控訴人は前記会社より前記製鉄所構内にある溜池中正門から入り左側に存する特定の一溜池に貯蔵してあつた廃タール全量(約三千屯ないし三千五百屯)を買受けていたもので、被控訴人に対する本件売買においては右の特定の溜池に貯蔵中のタール全量約三千屯ないし三千五百屯中二千屯がその目的物とされたものであることが認められるのであるから、右売買契約から生じた買主たる被控訴人の債権は制限種類債権に属するものというべきである。 そして、前段認定の事実によれば、控訴人は被控訴人が残余タールの引渡を申し出で容器を持参すれば直に引渡をなしうるよう履行の準備をなし、言語上の提供をしただけであつて、被控訴人に引渡すべき残余タールを前記溜池から取り出して分離する等物の給付をなすに必要な行為を完了したことは認められないから、残余のタールの引渡未済部分は未だ特定したと云い得ないけれども、前認定の如く、右引渡未済部分も含めて右特定の溜池に貯蔵中のタールが全量滅失したのであるから、控訴人の残余タール引渡債務はついに履行不能に帰したものといわなければならない。』としました。 http://precedents.sblo.jp/article/812135.html

3人がナイス!しています