皮脂腺、アポクリン腺からは脂質やタンパク質が分泌され
それを細菌が分解することで匂いが出てきます
ワキガ体質の人の割合は1割程度です
親がワキガだと半数くらいがワキガになります
親がワキガでなくてもワキガになることもありますし
片方の脇だけが匂うこともあります
ワキガの原因になるアポクリン腺は全ての人が持っていて
その数と分泌物の量で匂いの強さが変わります
汗の量や細菌の状態、ストレス、食事でも匂いが変化します
つまりワキガかどうかはある閾値で線引きしているだけで
誰でもある程度は匂いがあるし汗をかいて時間が経てば匂うのです
また普通の汗や皮脂も時間が経てば匂ってきます
自分の匂いが気になる人は約8割います
匂いは嗅ぐ人によってその感度が違うし感じ方も違うので
臭いと感じるかどうかは嗅ぐ人次第ということになります
匂いの感度は人によって違いますし距離もありますから
自分で匂いを感じても周りでは匂わないこともありますし
逆に自分では匂ってなくても周りでは匂っている場合もあります
異性の匂いは多少あるほうが好きということもあります
匂っていても気にする人もいれば気にしない人もいるでしょう
そもそも人は生きている動物なので多少匂っても当然なのです
それほど気にすることはありません
自分ではアポクリン腺が原因のワキガなのか
判定しにくいこともあります
自分だけが匂っていると思い込んでいる場合もあります
匂っても普通は他の人は気遣って言いませんので
気になるのなら仲のいい友達や家族に聞いてみたらいいと思いますが
友達や家族が必ずしも客観的な意見を言うとは限りません
耳垢がベタベタならワキガの可能性が8割程度あります
シャツが黄ばむのはアポクリン腺の分泌による場合と
皮脂の分泌による場合がありますので必ずしもワキガとは限りませんが
皮脂も臭くなるのでにおいの原因という点では同じです
ワキガだとしてもその匂いのレベルは人によって違うので
どれくらいの匂いなのかしっかりと把握してから
治療を考えたほうがいいです
ワキガでなければ脇が臭くても単に汗臭いというだけです
耳垢がサラサラなら基本的にはワキガではありません
軽度のワキガなら手術はダメージと副作用とリスクがあるので
できればしないほうがいいと思います
脇は洗いにくい場所なのでしっかりとゴシゴシと洗って
しっかりとすすがないと垢が残って臭くなります
風呂はシャワーだけでなく毎日39度の湯船に
15分程度浸かって汗をかくと匂いの予防になります
脇毛を剃ると細菌の繁殖は抑えられます
毛を剃ると、より多くの汗が直接服に付くことになりますが
脇毛を剃ったほうがにおいは抑えられます
永久脱毛でも毛が無くなることで細菌の繁殖が抑制されるようです
抗菌の「あせワキパット」やインナー、ワイシャツ、スーツもあります
「クロマイ-N」などの抗生物質を使うと
ワキガの匂いを作る細菌を殺菌できます
長く使うといい常在菌も死滅しカンジダなどの真菌が増えてきます
抗生物質を使うなら抗真菌薬も同時に使ったほうがいいかもしれません
1-2週間程度までの使用にしたほうがいいでしょう
汗の量を減らすには制汗剤やボトックス注射をすればいいです
制汗剤のタイプは「デオナチュレ ソフトストーンW」や
「デオナチュレ さらさらクリーム」のように
普通に制汗成分と抗菌成分によるものと
「オドレミン」、「オドレミスト」、「パースピレックス」のように
汗腺を塞ぐように埋めてしまうタイプがありますが
痛かったり痒かったりして副作用が出やすいです
製品の効果は臭いの強さやその人個人の体質もあるので
実際に使ってみないとわかりません
値段の高い製品はその他の成分を加えてはいますが
公告費の上乗せで効果はさほど変わらないと思います
制汗剤で匂わないなら手術はしないほうがいいと思います
手術をするつもりなら、その前にボトックスを試してみてはどうでしょうか
手術をしたときの代償性発汗を体感することができます
ボトックス(ボツリヌストキシン)注射で制汗ができます
効果は数ヶ月なので頻繁に注射を繰り返す必要がありますが
手術の傷や後遺症もないので安全性は高いです
汗の多くなる夏だけボトックスをしてもいいでしょう
ミラドライは皮膚の上からマイクロ波(電磁波)の熱で汗腺を壊す治療です
切開しないので傷跡が残りにくいですが瘢痕形成が起こりやすいです
術後は赤く腫れ治まるまで数日かかり痛みも手術以上にあるようです
病院によって方式や治療効果が違い料金の差があります
電磁波の出力が大きいと瘢痕形成が起こりやすく
出力が小さいと再発が起こりやすいです
ビューホットは針を刺してラジオ波(電磁波)の熱で汗腺を壊す治療です
日本の医療機器として未承認です
効果のある範囲が狭く乳やすそ周辺の匂いに向きます
ウルセラドライは針を刺して超音波の熱で汗腺を壊す治療です
効果のある範囲が狭く乳やすそ周辺の匂いに向きます
保険による手術は皮弁法(剪除法)でワキを切開して
アポクリン腺を直接取り除きます
再発しにくいですが手術痕が残る場合が多いです
学生のうちはアポクリン腺が増加していき
再発するのでこの手術はおすすめしません
学生だと学校を休むことも必要ですし手術痕も目立ちます
手術者の技量が治療結果を大きく左右します
皮下組織削除法は皮膚を薄く削り汗腺を取り除きます
皮膚を数センチ切開し皮下を剥離して器具を入れて汗腺を削り取ります
手術者の技量が必要となります
ローラークランプ法、ソノペットなどの
吸引法、超音波吸引法では取り残しがあり
汗腺を完全に除去する事が難しいようです
手術するとその場所から汗が出なくなり匂いが少なくなりますが
副作用として交感神経が活発に働くようになります
胸、背中、尻、すそなどの場所で多量の汗が出やすくなります
顔、頭、背中から皮脂の分泌が多くなり臭くなります
完全には汗腺を取り切れないので再発することもあります
切開しての手術では神経が傷つけられ麻痺したり
皮膚が大きなダメージを受けたり壊死することもあります
また熱を加える治療では熱傷による瘢痕が出ることもあります
患者が多いところだと経験の浅い医師に手術されたり
切開しない手術は看護師が施術をしているところもあるようです
どの手術をやるにしても、どこで誰にやってもらうかが大事だと思います