明治天皇の裁断により南朝が正統と認められているからです。 江戸時代から、最終的に明治維新の原動力となった水戸学（水戸藩で水戸光圀が始めた歴史、思想学）において、南朝が正統と判断されていました。 維新を経た明治新政府の高官たちは水戸学に染まっていますので、ここで改めて南北正閏論が起こります。 結果的には明治天皇に判断を仰ぐこととなり、三種神器の所在（南朝が神器を保持していた）を理由に南朝が正、北朝が閏ということになりました。 このため、通算の天皇代数は南朝の天皇を数えることとなっているのです。 ※正閏論という言い方はまことに日本人的で北朝の天皇を偽帝、偽主と切り捨てるのではなく、閏月（うるうづき）と同じように、正統ではないが偽物でもないもう一つの帝と位置づける論法となっています。