ベストアンサー
石油ショックのときから、核融合は化石燃料に頼らない究極のエネルギーとして注目を集めてきました。 現在の原子力発電は、人が常にコントロールしていなければ暴走してしまいます。福島第一原発は運転員が死を覚悟してなんとかコントロールしたおかげで一応収束しましたが、一歩間違えれば日本の経済が破綻するほど被害が大きくなった可能性もありました。核融合なら事故が起こり、たとえ作業員が全部逃げても原理的に勝手に停止してしまいますから安全です。 しかし、今世界は脱化石燃料に向かいつつあり、その主役は太陽光や風力およびバイオマスなどの再生可能エネルギーです。2050年ころになると核融合発電が可能になってもならなくても、ほとんど化石燃料が使われなくなるので、核融合を導入する利点があまりなくなります。 核融合も太陽光や風力と同じように燃料代がいらないという利点がありますが、減価償却費やメンテナンス費用が大きくなるので、コスト的に太陽光や風力より不利になるでしょう。 いずれにしろ、2050年ころには、石油は石油化学原料としてしか使われなくなり、石油産業は10分の1の規模まで縮小することになります。したがってサウジやロシアは経済的に大きなダメージを受けることになるでしょう。
1人がナイス!しています