ID非公開
ID非公開さん
2021/1/20 17:58
9回答
自転車でのイヤホン使用は、道交法上は問題無いとしても条例などで禁止されている場合があります。 そのような法律論は置いておいて・・・
自転車でのイヤホン使用は、道交法上は問題無いとしても条例などで禁止されている場合があります。 そのような法律論は置いておいて・・・ 実際、自転車でイヤホンを使っていて危険であるという事例はどんな事があるでしょうか? 救急車・パトカーの音が聞こえていて、クラクションの音が聞こえて、車が来てる音が聞こえれば特に危険はないと思いますがどうでしょうか? 車道の左端を淡々と運転していれば特に危険はないかと思いますがどうでしょうか? 危険があれば具体的に列挙してもらえると助かります。
自転車、サイクリング | 交通、運転マナー・109閲覧・500
ベストアンサー
まず前提として、交通事故に関しては「ここまでやれば危険は無い」という基準は有りません。どこまでやっても事故は0%にはならないので、どこまで確率を下げられるかという話になります。 また、イヤホンで周囲の音が聞こえないという部分も、聞こえるor聞こえないの二元論にはなりません。例えば自動車の走行音であればどの距離まで聞こえるか、という程度問題になります。 この辺の前置きをしたうえで、イヤホンの使用によるリスクについて、私の考え得る限りで、主に東京都生活文化スポーツ局の研究結果を基に回答していきます。 インイヤー型のイヤホンで普通の音量で音楽を聴くとします。 この時、周囲の音の聞こえやすさは65デシベル程低下するそうです。すごく大雑把な言い方をすると、数十メートル後ろからでも聞こえていたクラクションが、十メートルくらい近付かないと聞こえなくなるくらいの音量減になります。車の走行音であれば、10メートル後方まで聞こえていたのがすぐそばまで気付けないと思ってください。また誰かが数メートル先から危険を叫んでもほぼ聞こえなくなるでしょう。私の場合、特に住宅地では子供の声が聞こえたら跳び出しを警戒しますが、これも聞こえないと思います。 これらが即事故に繋がるとは言えませんが、聞こえないより聞こえた方が対応しやすいのは自明です。 また同機関の研究で、イヤホンで音楽を聴いている場合、反応速度が0.2~0.3秒程度遅れることもわかっています。自転車の停止するのに1mくらいは余分にかかる計算です。これも必ず事故になるとは限りませんが、この1mが事態を悪化させることも有ると思います。 この手の問題って、簡単なようで難しいです。確実に安全なんて基準が無い以上、安全のためなら制約を増やしたくなりますが、やり過ぎると窮屈になってしまう上に守らない(守れない)人も増えてきます。 ただ実際に、上述のようなリスクを考えずにイヤホンしながら自転車を運転しての事故が近年目立つようになってきています(増えているわけでは無いようですが)。事故を起こした人たちはみんな、イヤホンが事故の原因になるなんて考えもしてなかったのではないでしょうか。 リスクが有ると分かって使用する人ならリスクを最小化するような使い方をするでしょうが、そうでない人も大勢います。実際に事故が起こっている以上、リスクに関する教育を広げるよりも制限してしまう方が確実な選択肢となってしまいます。 このような議論がもっと早くできていれば、法令で制限されずに各自の努力でなんとかできたかもしれませんね。
ID非公開
ID非公開さん
質問者
2021/1/21 11:36
非常にわかりやすい説明と具体例ありがとうございました。 危険やリスクについても正確に回答頂けて嬉しいです。 周囲の音は聞こえないより聞こえた方が良い。事故の危険性はどこまでいっても0%にはならないというのは、まさにその通りだと思いました。 特に後半の考え方については納得できました。 イヤホンしていても危険とは限らない。しかし大音量で周囲の音が全く聞こえないのは危険がある。 取り締まる立場からすれば当該者が大音量かそうでないかはわからない事から、一律で禁止するというのは納得できる方法ではあると思います。 非常に有意義な回答、ありがとうございました。
質問者からのお礼コメント
リスクについて文献にもとづき正確に回答頂きありがとうございました。 また、制約とリスクについてのお考えにも客観的な立場からご意見が伺えて勉強になりました。 ありがとうございました。
お礼日時:1/22 10:02