バッハ・無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ (第1番~第6番)は、無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ、
バッハ・無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ (第1番~第6番)は、無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ、 ということだそうですが、 無伴奏ヴァイオリンなのだけど、ソナタ形式、という事なのでしょうか。 ①無伴奏ヴァイオリンソロと②ソナタ形式についてはわかりました。
クラシック | 管弦楽、オーケストラ・41閲覧
ベストアンサー
バロック時代のソナタは「ソナタ形式」ではありません。まだ決まった形式はなく、様々な形式の楽曲が「ソナタ」と呼ばれていました。 ルネサンス~バロック時代の器楽曲で、まず「変奏曲」と「組曲」が流行します。組曲とは舞曲をいくつか集めたものです。で、これ以外の形式の器楽曲はとりあえず「ソナタ」だったようです。 ■バロック初期のソナタの例: ジョヴァンニ・パオロ・チーマ(Giovanni Paolo Cima, 1570頃-1622) 『4声のソナタ』 https://www.youtube.com/watch?v=XhhOxu1UN00 バロック中期(17世紀後半ごろ)になると徐々に統一されてきて、アルカンジェロ・コレッリの「教会ソナタ」「室内ソナタ」の様式が標準になっていきます。いずれも緩急緩急の4楽章が基本形ですが5楽章のものもあります。演奏形態としては、トリオソナタ(独奏楽器×2+通奏低音)と独奏ソナタ(独奏楽器×1+通奏低音)の2つが主流になっていきます。 ■コレッリのトリオソナタの例: 『教会ソナタ集(作品3、1689年)』より第5番ニ短調 https://www.youtube.com/watch?v=7qHwNja0qX0 バロック後期(18世紀前半ごろ)になると、コレッリ風の4楽章形式のほかに、協奏曲のような3楽章(急緩急)形式や、多楽章とか単一楽章とか、色んな形が模索されるようになります。 ■コレッリの様式とフランス風の組曲の様式を融合した例: エリザベト=クロード・ジャケ・ド・ラ・ゲール (Elisabeth-Claude Jacquet de la Guerre, 1665-1729) 『ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ集(1707年)』より第1番ニ短調 https://www.youtube.com/watch?v=YRGlvPm3ZAE 古典派のソナタ形式の母体となったのは、バロック後期の鍵盤曲です。J.S.バッハの『平均律クラヴィーア曲集』の前奏曲には、前半が主調から属調に転調して終わり、後半は属調から始まって主調に戻って終わる二部形式のものが沢山あります。またD.スカルラッティの単一楽章のソナタにも、同様の二部形式のものが沢山あります。これらの「属調に転調した部分」が拡大していって、独立した「展開部」となったのが、古典派のソナタ形式(主題提示部・展開部・主題再現部)とされています。
質問者からのお礼コメント
大変よくわかりました。ありがとうございました。
お礼日時:3/3 12:15