歴史が脚光を浴びている現在と違い、あの頃(つい数年前に過ぎませんが)は「歴史に関する」世間的関心がどん底でした。
「新撰組!」に限らず、大河ドラマ自体が何作も、従来規準で言えば超・低空飛行。スタッフも「受ける題材とは・・・?」を模索している頃でした。「武蔵」「北条時宗」「義経」も、悪いですよ。「風林火山」だって、これまでの作品と比較すれば、良くはない。
まあ悪いと言っても10%前後はキープできてはいましたけど、大河なら20%は取れて当然という風潮からみれば、低い・・・。
しかし、「続編は作らない」と言う大河のセオリーからすれば、「土方歳三最後の一日」が製作されたのは、快挙と言っていい。
無論、近藤勇をするには香取慎吾の貫禄が不足とか、新撰組メンバーと討幕派の”仲良しクラブ”みたいな設定がリアリティがないとか、これまでの「新撰組」テーマならもっとエグイ内部抗争が描かれるものなのに甘ったるいストーリーとか、理由はいくらでもありますけど、それも”観て貰って、ナンボ”ですから、第1の原因とはいえないでしょうね。
「レキジョ」とか「日本史サスペンス劇場」とか、正直根本的な理由がよく分からないんですけど、歴史をネタにしたブームがある現在とは状況が違うのです。