日本語はローマ字による正書法が存在せず、現行は、小学校で教わる文科省推奨の訓令式と外務省推奨のヘボン式が併立した形で使われています。このふたつうち、英語の発音とつづりに基づいたヘボン式の方が優勢で、日本語の音声の構造に基づいた訓令式はほぼ小学校で教えられるだけ、という状況です。このような現状のため、日本人の多くが自分の名前をどう書いていいかはっきりわからない、という状態にあります。
さて、「田中」は Tanaka ではっきりとしています。
「ふみ」は、訓令式では Humi、ヘボン式では Fumi です。これは、ヘボン式の方がおかしいです。なぜなら、日本語の「ふ」の子音は「f」の音ではありませんから。「h」でもありませんが、「は行」なので「h」で書いておけば良いのです。
「ふみ」に関しては、わたしは、Humi をお勧めします。それでないと、永遠に外国人に Fumi と「f」で呼ばれることになります。でも、外務省は Fumi を押しているので、パスポートを作るときには、Fumi と書くように強制されるかもしれません。その時には、言ってやればいいですよ、日本語の「ふ」は「f」の音ではない、と。まあ、ケンカするのもアレですけど。
キーホルダーに文字をいれたいのなら、外務省に関係ないので、お好きにどうぞ。でも、一定の慣例には従う必要があります。
Humi.t ✖️
Fumi.t ✖️
省略していない名前の後にピリオド「.」は入れない。
代わりにスペースを入れる。「t」は大文字にする。
Humi.T ✖️
Fumi.T ✖️
省略していない名前の後にピリオド「.」は入れない。
代わりにスペースを入れる。
t. Humi ✖️
t. Fumi ✖️
「t」は大文字にする。
T. Humi ◯
T. Fumi ◯
お勧めは、以下のどれか。「H」か「F」かは、あなた次第。
Humi Tanaka
Fumi Tanaka
Humi T.
Fumi T.
Humi
Fumi
T. Humi
T. Fumi
Tanaka Humi
Tanaka Fumi
TANAKA Humi
TANAKA Fumi
国語審議会の答申で、名字を先に書くことが推奨されています。
そして、中学校の教科書では、名字が先に書かれています。