ID非公開さん
2022/5/16 21:36
2回答
よくビッグバン前は完全な無であったと聞きますが、なぜ完全な無の状態からビッグバン(宇宙)のような有の存在が生まれたのでしょうか。
よくビッグバン前は完全な無であったと聞きますが、なぜ完全な無の状態からビッグバン(宇宙)のような有の存在が生まれたのでしょうか。 私はそもそも自分達をはじめとする宇宙は無なのではないかと考えましたがどうもしっくりきません。 有識者の方や素敵な考えをお持ちの方、お聞かせください。
天文、宇宙・89閲覧
ベストアンサー
時間も空間も存在しない「完全な無」が量子力学的に揺らいで、宇宙のもとになる素粒子のように小さな存在が、無と有を繰り返した後、トンネル効果によって有の存在が確定して、宇宙に成長できるエネルギーを獲得したという「無からの宇宙創成」という有名な仮説がありますが、これを聞いただけだと何がなんだかわからないと思います。(仮説も未完成ですが) まず、別の切り口から説明すると、 我々や生物や人工物や惑星や恒星などあらゆる物質や光は、素粒子から出来ていて、その大きさは0であるとされています。 という事は、宇宙がどんなに広くとも、そこに星や銀河がどんなに存在していても、電磁気力などの全ての反発力を上回って圧縮できたとしたら、同じく大きさ0の一点に収まることを意味します。 後は3次元空間自体も大きさ0に圧縮できれば、無に等しいです。 というくらい、万物は真空だらけのスカスカ状態であり、我々は電磁気力という電気的な反発力によって硬さを感じているだけという事になります。 ですが、宇宙の究極の始まり(宇宙創成)を解明するには、空間の正体はそもそも何から出来ているのか? とか、無から空間の元が生み出せるのか?とか、大きく宇宙を成長させる莫大なエネルギーはどこから発生するのか? 宇宙の外側は高次元なのか?という謎の解明が必要です。 また、全ては2次元の記号から映し出されたホログラムのようなものであるという説もあります。 このような宇宙創成を解明するには新しい物理理論が必要であるとされていて、色々な仮説はあるもののどれが正しいかはわかっていません。 わかっているのはその後の部分であり、何らかの方法で宇宙の基が誕生した後、インフレーションという指数関数的な真空の急膨張が起こり、その後、膨張エネルギーが熱エネルギーに変わり、ビッグバンが起こって物質の基になる素粒子が熱エネルギーから誕生した物質と反物質の素粒子の対消滅が起こった後、わずかに残った物質の素粒子から、水素やヘリウム原子が誕生し、恒星や惑星が出来たという流れです。 ただし、究極の始まり(宇宙創成)の部分が謎だという事です。
1人がナイス!しています
質問者からのお礼コメント
前提の仮説や考え方、噛み砕いた説明、とても分かりやすかったです。 色々想像が膨らみます!ありがとうございました。
お礼日時:5/16 22:59