何かの資料を見たとかではなく推論なのですが、Illustratorの座標系の仕様が今とは違ったからだと思います。
現在のIllustratorの座標の原点はアートボードの左上で、Y軸は下方向がプラス、上方向がマイナスで、これはPhotoshopと同様です。
ですがIllustrator CS4(2008年リリース)までは、アートボードの左下が原点で、Y軸は上方向がプラス、下方向がマイナスでした。数学で習う座標系と同じです。
数学の角度は一般的に、X軸プラス(原点の右)からY軸プラス(原点の上)への方向、つまりは反時計回りの方向がプラスになります。昔のIllustratorはこれに準拠していました。
Photoshopの角度もX軸プラスからY軸プラスへの方向がプラスになりますが、Y軸のプラスは下向きなので時計回りの方向が角度のプラスになります。これはこれで矛盾のない挙動です。
Illustrator CS5(2010年リリース)で座標系の仕様が変わったときに、角度の方向の仕様も変えるべきだったのかもしれません。ですが、ただでさえ縦の座標方向が変わったことで既存のユーザーが混乱することが予想できたので、角度については今まで通り反時計回りをプラスのままにしたんじゃないかと思います。