地球で物体(ボールなど)を
真上に投げると
徐々に減速し
ある高さで止まって
落下しますね。
投げる速度を速くすれば
より高くまで物体は上昇します。
これは物体の「速度(エネルギー)」と
地球の「重力」のバランスで起こる現象ですから
もし物体の速度(エネルギー)が
地球の重力より強くなれば
その物体は地球の「重力圏(重力の影響圏)」を抜け出し
宇宙の彼方に飛んで行ける訳です。
この時の速度を「地球の脱出速度」と言います。
そしてこの速度は
地球より重力が強い天体では
より速い速度が必要です。
例えば「地球」の脱出速度は約11.2km/秒
(時速で約4万km)ですが
「木星」の場合には
約59.5 km/秒(時速で約21万4200km)
「太陽」なら
約617.7km/秒(時速で約222万3720km)
と言う具合に
重力が強い天体になるほど
その脱出速度は速くなります。
しかし物体の速度には
「光速に決して達しない」という法則があるので
脱出速度が「光速」以上になった
天体からはどんな物体も2度と
その重力圏から出る事ができなくなります。
また、同じように
そこに入った「光」なども
2度と出てくる事はできない為
その天体は宇宙に空いた「真っ黒」な底なしの穴
・・・のような状態になります。
この「脱出速度」が光速以上となった
強い重力圏を持つ天体が「ブラックホール」と言われる訳です。