ベストアンサー
それが誰であるにせよ、本を書く人は、それが売れることが最大優先課題のはずで、内容も、その方向で書かれているに違いない。そもそも私の知る限り、和田氏は灘から東京大学理科三類という、およそ我が国における、頭脳優秀な者の典型的なコースを駆け抜けている。それで自分が「並みの頭」だと言っているとすれば、逆に、あなたの考える「優秀な頭」は一体、どんなコース?と尋ねてみたい。それから、「努力すれば誰でも東大や早慶に合格出来る」とも主張しているとか。そうだとすれば、この本のようなやり方で努力するなら、誰でも、例えば「並みの頭」の私でも、東大に合格出来る、だから、この本を買って、そのとおりやりなさいという論理の流れになって、おめでとう!また一冊売れましたということで、冒頭に書いた「最大優先課題」が実現されるわけ。実によく出来た話で、おめでたいことこの上ない。しかしながら、「並みの頭」の人が本を書けるわけもないし、人間の頭脳でもとくに勉強については、そんな美談は成立しない。私の知る限り勉強の出来る人は、小学校の時から抜群であって、テストというテストはすべて満点で、見とれているうちに、東京大学現役合格という結果が知らされる。それを横で見ていた私は、「凄いなあ」とクチあんぐりで、気づいたら、おめでとう!三流大学合格という結果が知らされる。この年齢になれば、人間というものは、ありとあらゆる制約の中で、一回切りの人生を、必死に生きている存在だということが、明瞭に認識される。我々は、そういう哀しい生き物なのかも知れない。
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