まあ記憶から消すのは不可能ですから、とりあえずそのヘビが危険ではないということをお伝えさせていただき、多少なりともご安心いただければと存じます。 さてほぼ間違いなくそのヘビはアオダイショウだと考えられます。アオダイショウは日本で一番身近な、無毒のナミヘビの一種です。 私は東京23区内住みですが、都内でも見掛けることがあるくらいですよ。 餌となるネズミを追って民家の食料庫などにも現れることから、ネズミから大切な米などを守ってくれるので昔から大切にされてきました。 ちなみに、戦後に北米からの文化がどっと入り込んだ関係で、キリスト教ではヘビが悪ものになっていることもあって日本人でも訳も無く嫌う人が増えてしまいました。 しかしながら、古代の日本には蛇信仰とでも呼べる文化が存在したのです。それは現代にも残っていて、例えば子供の成長を願う七五三のお祝いはヘビが脱皮を繰り返して成長するさまを元にした呪術が起源と言われています。 日本の山岳信仰の源も、富士山のように綺麗な円錐形をしている山が多く、それはヘビがトグロを巻いた姿を投影しているからです。 なお、ヘビに出会ったときの対処法ですが、スルーして構わないことです。 ヘビは体重たった数百グラムの小動物ですから、人間相手に勝てるわけがないのです。ヘビの方こそ人間と関わりたくないと思っていますので、どうか生温かく見守ってあげてください。 いかがでしょうか。