さいきん古銭(おもに明治~昭和時期)を購入するようになった者です。 まとめ売りされている古銭を選別していると、たまに焼き魚の皮にあるような気泡が表面にできた物を見つけることがあります。
さいきん古銭(おもに明治~昭和時期)を購入するようになった者です。 まとめ売りされている古銭を選別していると、たまに焼き魚の皮にあるような気泡が表面にできた物を見つけることがあります。 こういった古銭の気泡はどういった理由で生じるのでしょうか? ※画像は手持ちの5銭錫貨です
ベストアンサー
以前、造幣局の下請けで貨幣材料の円形(えんぎょう)を製造していました。 そこでの経験からお話しします。 近代のコインというのは金属の塊をロールで圧延して薄い板を作り それを丸く打ち抜いてから刻印を打つ方式で作られています。 (打ち抜いた後に「縁巻きあるいは「圧縁」といって 丸く打ち抜いたコイン材料の縁を盛り上げる工程や 焼鈍工程、洗浄工程などがあるのですが、 これらを説明していると話がアサッテのほうへ行ってしまいますので 割愛します) まず、金属の塊は鋳物なのですが、この鋳物を作るとき 金属の塊の中にガスが閉じ込められることで大小の空洞ができます。 空洞のある金属の塊を圧延して薄い板を作るとき 空洞は押しつぶされるのですが無くなることはありません。 空洞があった部分の金属はくっつかないので後々になって はがれてくるのです。これが一つ目の理由です。 こういう欠陥のうち丸い膨らみを「フクレ」と言い、 大きくはがれたのを「メクレ」と言います。 フクレは圧延によって細長く伸びたり転々と 連なったりすることが多いです。 2つ目の理由は圧延のとき金属の塊の縁が上下から圧力を受けると 金属の塊は上下が広がって真ん中が広がらず「エ」のような形になって 薄板の両端が2枚重ねになってしまうのです。これを説明しようとすると 圧延についての理論を延々と続ける必要が生じますので割愛します。 とにかくこういう理由で圧延後は薄板の縁を切り捨てるのですが 切り捨てが足りないことがあるのです。 その場合2枚重ねになった薄板から作られたコインは ある時カパッと2枚にはがれます。これを「2枚板」 といいます。 おおむねこの2つの理由でコインの表面のめくれが生じます。 他には鋳物を作るときの異物混入などもあります。
質問者からのお礼コメント
製造過程に原因があったのですね…回答ありがとうございました
お礼日時:7/5 19:43