昔は物理的に都市圏から離れている人口の少ない地域が「田舎」で、そこに住んでいる人が「田舎者」でしたが、高度情報化と交通の整備で「田舎者」の概念が変わりました。そして、物理的に都市圏から離れている人口の少ない地域で暮らすこと=「田舎暮らし」は都市圏で暮らすよりも「カネがかかる」し、職場も少ないために「アタマがなければ」できません。ボロの服を着て毎日、田仕事をし、いつもへらへら笑っているお父ちゃんは「農学博士」とか、町の小さな医院の先生は、およそみんな「医学博士」であったりもするのが今の日本の田舎です。うちのまわりでも、50歳よりも若い人で高卒までの人は、もういません。つまり今日の「田舎暮らし」は、限られた「知的実力者」のみに許されるものとなっています。
一昨年、高校の同窓会の当番幹事をやりましたが、昔から4年制大学進学率ほぼ100%、それこそ田舎の私立大学なしですから、そのうちの80%が国公立に進むうちの高校の地元就職率はもう90%になっていて、三大都市圏は「アタマの悪い1割が仕方なく出ていかなければならないところ。」なんて言っていました。
ロレックスを悪くは言いませんが、よってジャガールクルトやIWCといったところのウオッチは、人口比で、田舎のほうが2倍くらい売れています。そしてそもそもウオッチにカネをかけようという人は都市圏の1/4くらいですから、実質的には人口比で8倍、売れています。(知り合いの時計店店主)