自殺行為によって地上生活に終止符を打つようなことは絶対にすべきでは
ありません。
もしそのようなことをしたら、それ相当の代償を支払わねばならなくなります。
それが自然の摂理なのです。
地上の誰一人として、何かの手違いのためにその人が克服できないほどの
障害に遭遇するようなことは絶対にありません。
むしろ私は、その障害物はその人の性格と霊の発達と成長にとって必要だからこそ与えられているのですと申し上げたいのです。
苦しいからといって地上生活にさよならをしても、その苦しみが消えるわけ
ではありません。それは有り得ないことです。
~誰一人として自然の摂理から逃れられる人はいません。
物質の世界から霊の世界へ移ったからといって、それだけで魂に課せられた
責任から逃れられるものではありません。それだけは明確に断言できます。
~自殺行為は絶対に為になりません。
地上生活を勝手に終わらせることが魂にプラスになったということは絶対に
ありません。
~大多数は私に言わせれば臆病者の逃避行為であると言ってよいと思います。果たすべき義務に真正面から取り組むことができず、いま自分が考えていること、つまり死んでこの世から消えることがその苦しみから逃れるいちばんラクな方法だと考えるわけです。
ところが、死んだつもりなのに相変わらず自分がいる。
そして逃れたはずの責任と義務の観念が相変わらず自分につきまとう。
その精神的錯乱が暗黒のオーラを生み、それが外界との接触を遮断します。
その状態から抜け出られないまま何十年も何百年も苦しむ者がいます。
~いずれにせよ、あなたの魂はあなた自身の行為によって処罰を受けます。
~自分で自分を処罰するのです。その法則は絶対であり不変です。
だからこそ私は、あくまで自分に忠実でありなさいと言うのです。
いかなる事態も本人が思っているほど暗いものではありません。
その気になれば必ず光が見えてきます。魂の奥に潜む勇気が湧き出て来ます。
責任を全うしようとしたことが評価されて、その分だけ霊界からの
援助のチャンスも増えます。
背負いきれないほどの荷はけっして負わされません。なぜなら、その荷は
みずからの悪業がこしらえたものだからです。
~宇宙の絶対的な法則の働きによって、その人間がその時までに犯した
法則違反に応じて、きっちりとその重さと同じ重さの荷を背負うことに
なるのです。
となれば、それだけの荷をこしらえることが出来たのだから、それを
取り除くことも出来るのが道理のはずです。
つまり悪いこと、あるいは間違ったことをした時のエネルギーを正しく
使えば、それを元通りにすることが出来るはずです。
~もしもその人が何かにつまずいた時点で ”自分は間違っていた。やり直そう。
そのためにどんな責めを受けても最後まで責任を全うしよう” と覚悟を決めていたら、不幸をつぼみのうちに摘み取ることが出来ていたはずです。
ところが人間というのは窮地に陥るとつい姑息な手段に出ようとするものです。それが事態を大きくしてしまうのです。
自殺は許されるのでしょうか?
許されません。
あくまでも摂理にしたがって寿命を完うしなければなりません。
~もし与えられた寿命をみずからの手で切り上げるようなことをすれば、
それに対する代償を支払わされます。
~霊的に熟さないうちに無理やりに次の世界へ行くようなことをすると、
(地上での悲しくて苦しい期間よりも)永い期間にわたって辛い体験を支払わされることになります。
シルバー・バーチ
実際に自殺に成功する人よりも、自殺に失敗する人の方が、はるかに多いものです。
自殺したがる人というのは、他の人の関心を引いて、自分の世話をしてもらいたがってるのです。
ほとんどの場合が、「被害者」タイプの人で、他の人たちに同情してもらいたがっています。
もちろん、自己憐憫の達人でもあります。
「被害者」意識がきわめて強いので、この人には、後から後から困難が降りかかり、そのために、自分が本当に人生の被害者であると思い込むに至るのです。
自殺傾向のある人は、「許し」の実践をする必要があるでしょう。というのも、自分が幼い時に充分面倒を見てくれなかったということで、親を恨んでいたり、憎んでいたりするからです。
こういう人は、また、自分の限界を尊重しない完璧主義者である場合が多く、「今すぐ、すべてを手に入れたい」と思うタイプです。
徐々に目的に近づいていく勇気と忍耐力に欠けるのです。
生命というのは永遠であり、魂は決して死ぬことが無いのです。
自分が計画してきたことをやり残したまま命を絶てば、その人は同じことをやるために、ふたたび地上に生まれ変わって来なくてはなりません。
その人以外に、その人の決意を引き受けられる人はいないのです。
人間という存在は、自分の人生の責任を引き受けるのを避けるために、実にいろいろなことをするものですが、その中でも、自殺は「究極の逃避手段」であると言えるでしょう。
/ 「自分を愛して!」 リズ・ブルボー (ハート出版)