女性が子を産むことに至っては男性とどんな関係があったのであろう。 本当にさっぱりわからなかった。このため当時の人類社会の形体は、ジャングルの動物たち同様に、一族内部で乱婚したり、スワップが流行し、男女が混在し、長幼の区別もなく、親、友人間の礼もなく、倫理道徳もなかった。およそ紀元前4,500年頃、伏羲氏は近親婚姻の弊害を意識して、「姓氏を定め、氏族を弁じ」「男性の嫁取りする」婚姻制度を大いに推進し、またこういう先進的な制度を周辺の各氏族や部落に推進した。現代の史学家范文瀾は『中国通史』中で、中国最初の姓が生まれたのは、伏羲氏の時期であり、伝説では伏羲氏は自分の氏族を「風」姓と定めたが、これが中国史上最初の姓となったと提唱した。これと同時に、伏羲氏は各氏族の母系家族の血縁伝承を根拠にかく氏族や部落のために姓を定めた。これらの古来伝統の姓は、例えば炎帝は姜姓、黄帝は姫姓、舜帝は姚姓などと、だいたい「女」扁が付帯している。これ以来人々には「姓氏」という概念を持ち、その後の相互の交流で、遂に個人の姓へと演変し、代々継続してきた。