※※長文です※※
まず曲は、一定のリズムが大元にあります。
たんたんたんたんたんたんたん……
これを、
たんたんたん、たんたんたん、たん…
と、三回周期に聴こえるようにしたものを三拍子。
4回周期に聴こえるようにようにしたものを四拍子と言います。
※大雑把に言うと、周期の一回目を一番強くしたり、指揮者なら指揮棒を大きく振り下ろしたりして表現します。
作曲する際に、この拍子のリズムを分割したり繋げたり、そのままにしたりして、メロディや伴奏の音の長さを指定する事で曲になっていきます。
例えば…
三拍子で、3つある「たん」の内、2つのたんを繋げて「た〜あ〜」と1つにまとめたとします。
するとリズムは、
「た〜あ〜たん」
とか、
「たんた〜あ〜」
などになります。
リズムは、簡単に言うと、音の長さを表しています。
そして、楽譜ではリズムを、音の長さを表す記号でもある「音符」で書き表します。
楽譜では視覚的に拍子を分からせる必要があるので…
拍子のリズムは一定…つまり、同じ音の長さ。
↓
拍子は、一種類の音符とその個数で表現できる…となり、
「拍子は、□分音符が○個分」
という意味で、五線の左端に
○/□………(□分の○拍子と読む)
と書かれているわけです。
ただ、メロディや伴奏の音符でも、拍子が視覚的に分かりやすい方が良いので、五線を縦線で区切るという方法が取られています。
縦線で区切り、拍子を視覚化した部屋一つ一つを「小節」と呼びます。
だから、
「○/□というのは、1小節に□分音符が○個入る。」
と言われるわけです。
本題ですが、まず3/8(8分の3拍子)というものがあります。
これは、三拍子を八分音符で書き表したという事です。
三拍子というのは、
ズンちゃっちゃっ、ズンちゃっちゃっ…
という、ヨーロッパ貴族が城で踊るようなワルツ(円舞)が有名ですが、それは四分音符での三拍子です。
八分音符は、四分音符より音の長さが短いので、
タタタ、タタタ、タタタ…
と、ワルツより速い三拍子になります。
ご質問の12/8は、今書いた3/8を「4つ」合わせたものです。
拍子を合わせて新たな拍子にする…というややこしいもので、「複合拍子」と言います。
表記は12拍子ですが、本質は4拍子です。
改めて書きますが、
曲の大元は、一定のリズムです。
拍子は、その一定のリズムに周期感をもたせたものです。
一拍が「たん」1個ではなく、「タタタ」の3個でも拍子としていける、と感じた音楽家がいたのでしょう。
タタタタタタタタタタタタ、タタタタタタタタタタタタ…
「一定のリズムで周期感が出てるから、こういう拍子も『あり』だ。」
という事です。
音楽は、良い感じになるなら「それ、採用!」という一面があります。
そういうものなんだ、というより、そういう感性もあるんだ、って思いながら練習していくといいと思います。