最後の1文に尽きると思います。86の方が楽しいです。 FK8以降はだいぶ改善されたのですが、それ以前のタイプＲは、とにかくリアサスが硬いです。FFなので、コーナリングでアンダーを出さないよう、とにかくリアサスを固めています。要は、サーキットを走ればメチャクチャ楽しいのですが、市街地走行ではかなり辛いです。ガツンというショックで腰が痛くなります。同乗者はもっと辛いので、誰も乗ってくれません。リアシートに置いた荷物でさえ、暴れ出します。(笑) 86はパワーがない分、しっかりアクセルを踏めます。リアのスリップアングルをお尻で感じて走行できるので、車との一体感を感じることができます。要は、速く走らなくても運転の楽しさを教えてくれる車です。ベンツやBMWの高級車がFRを採用しているのにはやはり訳があります。実は車の挙動が自然なので、乗り心地が良いのです。乗り心地が悪ければ、楽しめるわけないですからね。 本来、スポーツカーは乗り心地や利便性を犠牲にしてまで、走行性能やスピードに特化した車です。でも、86やロードスターといったライトウェイトFRスポーツは、また別の運転の楽しさを教えてくれます。世の中には、その楽しさを知らずにいる人がごまんと存在しています。今の若い人たちが車や運転に興味を示さないのは、そういった楽しさを知らないからではないかとつくづく思います。