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2023/10/2 17:12

11回答

C4光合成について。なぜC4化合物に固定すると二酸化炭素が濃縮されるのかわかりません。 結局、維管束鞘細胞内に放つのが二酸化炭素のみなら、C3とやっていることが変わらないと感じてしまいます。

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回答(1件)

C4化合物に固定することが、二酸化炭素を濃縮することではありません。 濃縮とはRubisco(ルビスコ)による光合成が行われる維管束鞘細胞で二酸化炭素濃度が高くなることを指しています。 C4化合物は葉肉細胞から維管束鞘細胞へCO2を運ぶ役目だけで、直接濃縮には関わりません。もちろん濃縮機構全体から見ると重要なものですが。 葉肉細胞において、CO2(重炭酸イオン)とⅭ3化合物がPEPCの働きにより反応して、炭素数4個のC4ジカルボン酸(C4化合物)となることで固定されます。 このC4化合物が維管束鞘細胞に運ばれて、脱炭酸酵素によってCO2とC3化合物に分解されて、CO2は維管束鞘細胞内に放出され、C3化合物は葉肉細胞に戻ります。 CO2が放出された結果、C3植物より細胞内のCO2濃度が高く(濃縮された)なり、ルビスコは炭素固定(炭素同化)を効率良く行えるようになります。 ご存じのようにルビスコはCO2とO2の両方を固定する機能があり、CO2濃度が低くなるとCO2よりO2を多く固定してしまうため、CO2の固定が進まず、光合成の効率が低くなります。 このような状況は高温や乾燥、強光のときに起こりますが、C4植物では C4回路により、CO2濃度を高めてC3回路のルビスコに多くのCO2を供給できるため、このような状況下でもC3植物より効率良く光合成を行なえます。 「わざわざc4が固定と回路で行う場所を分けている」理由は、PEPCのCO2固定能力がルビスコより高いためです。 C4回路とC3回路が同じ細胞内のあると、まずCO2はPEPCによりC4化合物に固定されます。 C3回路ではC4化合物のままでは利用できないため、分解されますが放出されたCO2はルビスコが取り込むより前に効率的なPEPCがまた固定してしまい堂々巡りになります。 PEPCのCO2固定にはATP(エネルギー)が必要ですからCO2は供給されないにも関わらずエネルギーだけが消費されるため、全体の光合成(エネルギー)効率は極端に落ちます。 実際にC3回路とC4回路の両方を一つの細胞に持つ植物が作られましたが、どれも非常に生育が悪かったそうです。

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