質問者さんの想定するリスニング能力ってどちらタイプでしょう?
①音を聞き取る能力
②内容を理解する能力
①タイプなら、Youtube上にいろいろ動画もありますから、参考にしてみてください。リンキングとかリダクションとか、音に関する専門用語の解説をしてくれる親切なチャンネルがたくさんあります。本当に勉強になります。
②タイプなら、最初は音読練習をしましょう。きちんと話せるなら、聞けるはずです。細部は聞き取れないかもしれませんが、特に問題ありません。
また心がけとして、音よりも相手の話す内容に注意を傾けます。この人はなんでこんなことを言っているんだろう。この後なんの話をするのかな、話している背景はなんだろう、というようなことを考えながら聞くということです。
①タイプのリスニングは、テレホンオペレーターやキャビンアテンダントなどの客商売の人がよくやっていますね。リスニングテストも、「これから放送する内容を書き取れ」というディクテーション問題になりがちです。
学校や英検のリスニングは②タイプです。ディクテーション問題の方が楽なのに、わざわざ手間暇かけて会話文を作って聞かせていますよね。それは音声理解能力よりも内容理解能力の方が問いたい力だからです。
②タイプのリスニングでは、音は副次的な重要性しかありません。
たとえば以下のような日本語のリスニングテストがあったとします。「……」部分はあなたには聞き取れませんでした。
問題文: 太郎さんと花子さんが、明日の遠足について話し合っています。
太郎「空が……なんだけど、明日は……かなあ」
花子「……では、……が…十パーセントだと言っていたよ」
太郎「確か……だと中止に……だよね?」
花子「そうねぇ」
問題: 二人は何を心配していますか?
どうですか?天気の心配をしているとすぐに分かりましたよね。このように、音は半分くらい聞き取れなくても、文脈(背景)と重要な単語さえ聞き取れれば、内容理解は出来るのです。
むしろ、音声聞き取りに脳のキャパを持っていかれる方が危険です。リスニングが苦手な人は、だいたい「音に集中しすぎ」ています。リラックスするだけでリスニングが得意になった高校生を、今まで何人も見て来ました。
何かの参考になれば幸いです。