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会計学:繰延資産について

fum********さん

2011/5/2802:56:02

会計学:繰延資産について

大学で会計学を学んでいる者です。繰延資産の計上を正当化する理由として、適正な期間損益計算ができることが挙げられます。けれども、適正な期間損益計算というものを突き詰めて考えていくと、なんだかよくわからなくなってきました。お聞きしたいことが4つあります。

まず、費用を5年や3年で割って計上することによって、その分だけ利益が減少して。
それって適正と言えるのでしょうか。本来、開業費などは企業が存続する限りその効果が永遠に発現すると考えて良いと思います。ただ何年存続するかなんてわからないので、便宜上5年や3年という数字があるのですよね?機械的に、5年!とか決めてしまう時点で、えっ、どこが適正?!と思うのです。

2つ目の疑問です。5年経った後、つまり繰延資産を償却し終えた次の年度は償却がないですよね。
仮に償却分の費用以外のすべての費用や収益が前年度と同じだったとすれば、前年度と比較してみると費用が償却分だけ少ないはずです。つまり償却分だけ利益が多いはずです。この差は繰延処理による差異であって、企業の経営成績を反映しているとは言えないのではないでしょうか。

そして根本的な疑問です。
繰延資産を費用計上して、何か困るのでしょうか。損益計算書を見れば、期中に株式発行費が発生したからその分利益が減ってるんだなっていうのはすぐにわかりますよね。利害関係者に会計の知識があれば、判断を誤る原因にはならないはずだと思います。むしろ、繰延処理を終えた次の年度に費用が減少することの方が違和感があります。
ただ、償却額がそんなに大きくなければ大した問題ではないのかなとも思うのですが・・・

最後の質問です。とある本に、「繰延資産は換金価値や担保価値がないので、債権者保護を目的とする会社法では繰延資産の資産性が否定されてきた」とありました。私はこれも、貸借対照表見れば換金・担保価値のある資産の額はわかるんじゃないのかなと思いましたが、本に書かれているからには何か不都合があるんだろうと思います。その不都合とはずばりどんなことですか?

1つだけでも結構ですので、みなさんの知恵をかしていただけたら嬉しいです。

補足繰延処理が良いか悪いかではなく、繰延処理のメリット、デメリットをそれぞれ知りたいです。字数制限のため端的に書きます。
最後の質問は資産性の有無と切り離して考えています。換金価値がないのは承知してます。質問の仕方を変えると、繰延資産を計上する(=資産性を認める)ことは債権者にとってどんなデメリットがあるのか知りたいです。
sihouseijiさんの利益平準化は納得しました、ありがとうございます。

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sih********さん

編集あり2011/5/2821:03:28

①と②は逆だと思います。
原則としては、費用処理なので繰延資産計上は例外処理です。5項目の限定列挙になります。
繰延資産は換金性がないので計上を慎重におこなわないといけないですし、将来の収益との対応が不確実なものもあります。
ある程度の便宜上の数字は必要となります。仮にですが、永遠に続くと考えた場合には1円づつの償却ですか?
開業費というのは開準備に直接支払った額です。企業が営業活動をしている間に増額するものではありません。
期間利益の平準化を考えてだと思います。

③原則として費用計上なので、これからは繰延資産が廃止されていくと思います。
開業費にしてもそうですが、初年度に全て計上するよりも各年度で費用計上した方が事業者にとってはいいと思います。

④資産の額がわかるというよりは、貸借対照表の資産の部に計上ということなので、資産性があるのか?ということが問題になるのではないでしょうか?
繰延資産は役務の提供を受け、換金価値がないので財産性はりませんが、収益力要因になりますので資産性があると認められているのだと思います。ここは、収益費用アプローチにおける資産の過去の取引、事象の結果として企業が支配している経済的資源(将来キャッシュインフローをもたらすもの)という定義に該当するからだと思います。
債権者保護の場合には、静態論なので資産は財産価値をもつものであり、売却可能なものとなります。だから、繰延資産の資産性が否定されてきました。
繰延資産は、「貸借対照表を見れば、換金・担保の価値のある資産の額がわかるじゃないか」という前に、換金・担保の価値がありません。

補足
なるほどwすみませんでしたw勘違いして答えてましたねw

メリット・デメリットということだったのですね。
(以前の会計)債務者保護の目的の場合には、資産が財産価値をもつものだけ、資産が法的確定債務となります。
債権者は、企業の債務弁済力を知りたいのです。
今は、投資者保護が目的となって作られています。
債権者保護の時代には、証券会社が発達しておらず、企業は債権者から借り入れて事業(日々の営業活動)をおこなっていました。債権者にとって一番重要なのは、債務弁済力(正味の財産です)
資産性を認めて計上してしまった場合には、資産が財産価値をもつものだけではなくなってしまうので、債務弁済力を適正に判断できないということになってしまいます。
メリット・デメリットとなると難しいのですが・・デメリットの場合には、上記の債権者保護にならないことであり、メリットはないと思います。あるとするならば、事業者が費用を繰延することができることだと思います。(あくまで以前の会計「静態論」です)

質問した人からのコメント

2011/5/30 09:42:48

抱きしめる みなさん回答ありがとうございました。回答としてはjfog76さんが一番求めているものに近かったのですが、kdkofijejiroooreoowohiurirrurwuさん、sihouseijiさんの回答、非常に勉強になりました。大学に入ってから簿記ばかりやっており、会計理論の方がまだ未熟ですのでこれからしっかり学んでいきたいと思います。

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jfo********さん

2011/5/2913:27:31

付け足しな。

債権者は、極論するとその会社潰してでも債権回収したい立場やもの、いきなり潰れてもなお債権をどれだけ回収できるんかを示してあげるのが一番や。そのためには、回収になんも寄与しない繰延資産なんて邪魔なだけやろ。

ただ一方で、利益平準化したいいう要望が、特に経営者からいまだに強く出とる。業績が乱高下するんは困るもの。

債権者やら投資家やらが必ずしも十分な会計知識持っとるとは限らないし、知識持っとる人が十分に情報発信しとるわけでもない。それに、判断を急がないかんこともしばしばで、いちいち計算やらし直しててヒマのないこともある。せやから、繰延資産を資産計上できひんまま業績が乱高下しても、会計知識でカバーして適切に評価してもらえる、いうバラ色の世界ではないんよね。繰延資産がないからこそ業績が乱高下して債権者が逃げてく、いう矛盾すら起こりかねない。

このほか、理論上の資産価値やら効果発現期間やらが絡んで、ぜんぶの妥協の産物がいまの制度になっとるんよ。

kdk********さん

編集あり2011/5/2821:04:02

まず理解してほしいのは、会計って一つの立場、概念でばっさり切れることはまずないということです
適正な期間損益計算・投資家保護という概念と債権者保護という概念は報告する人や欲しい情報が違うので、その情報だけを純粋に求めれば、貸借対照表も全然違うものになってしまうのですね
適正な期間損益計算はどちらかというと損益計算書重視、資産は原則取得原価です
債権者保護はどちらかというと貸借対照表重視、資産は時価主義 (売却時価)です
期末時点で資産を売却して債務を返済した場合、手元にいくら残すのかという情報を主に債権者に提供することを目的としますので、換金価値のない擬性資産は計上したくない、早期に償却してなくしたいという立場です
ただ、会社法も制度会計である以上、評価も計上基準も法律によってバラバラというわけにはいかないのと、債権者の求める情報も変化しているため、旧商法時代も含め何回か調整を行っています
お互い歩み寄った結果ある意味一つの論点では切れないカオスな状況になっているという感じでしょうか
ただ論述するときは一つの論点でつらねいたほうがいいです
適正な期間損益計算で考えると、会社法の規定はこのような問題があるとか
また、制度会計と会計理論は別です
理論上は開業費は企業が存続している全ての期間に対応するもので、企業は継続企業の前提によれば半永久的に続くものであるから償却不可能であるという説もあります
また、適正な期間損益計算の見地からは繰延資産の即時償却はないと思います
そもそもそれは普通の費用であって、資産として次期に繰り延べてないですからね
繰延資産はその支出をすることによって、将来の収益に影響を与えるため、その収益と対応させようという費用収益対応の原則が論拠になっています
補足については、詳しくないですが貸付時に重視するのは担保か、業績かということではないでしょうか?

t22********さん

2011/5/2806:48:52

要約すると、会計学:繰延資産について下記の疑問があると言う事です。
①5年や3年の償却期間の設定理由。
②償却分の費用は、営業努力ではない
③繰延資産を費用計上して、何が困か
④繰延資産は換金価値の存在が有る
①、の理由、その時代の時の政府の政治的判断からです。
②、元々営業努力とは関係がありません。
②、当期中に全額を費用計上すれば、見掛上の利益が減少してしまうからです。
③、繰延資産は支払済み、換金は不可能です。

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