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憲法における勤労の義務、の解釈をお願いします 勤労していない人間とは?

mystamondさん

2012/5/1608:10:07

憲法における勤労の義務、の解釈をお願いします


勤労していない人間とは?

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ベストアンサーに選ばれた回答

2012/5/1608:53:29

勤労の義務は、日本国憲法においては日本国憲法第27条第1項に勤労の権利と並んで置かれた義務規定であり、教育・納税と並ぶ日本国民の3大義務とされているものです。
しかし、実際にはこの規定は、「全ての国民は働いて生活をすることを原則とすることにおいてはそれらの諸国と同じである。」「ただ、私有財産制を認め(日本国憲法第29条)、かつ職業選択の自由を認めている(日本国憲法第22条)。よって不労所得生活も十分可能となる。しかし、憲法の精神からいえば、生活するために勤労する必要がない人も、勤労に従事し、それによって得られる所得を社会国家的施策のために提供するという心構えは当然に要請されるであろう。」と考えられています。
つまり、憲法の規定では、労働権の保障と対応して、一種の「精神的規定」にとどまっていると解さざるを得ません。
要するにせいぜい訓示のようなものだということですね。
もっとも、近年では勤労の義務は主に国家が国民に対して勤労の場を確保することができるよう義務付けているのではないかと見る向きが多くなっています。 義務教育と同じですね。
その立場からすると、勤労の義務とは、労働の能力がある国民が失業状態にならないように国家が適切な施策を講じることを義務付けているものであるが、そもそも日本は社会主義国ではなく労働の機会のすべてを握っていないので、すべての失業者に適当な職業を紹介できない。よって職業安定法などで失業対策をする義務を負っている。しかし、現実的に働いていない者の中から働きたくても働けない者を選別するのは簡単なものではない。
ということで、働ける人と働きたくても働けない人とを選別できない以上、勤労を義務づけても単なる掛け声程度でしかなく厳密な義務制度とはなりえないのです。
ただ、最近では生活保護の問題も出始めていて、働ける、働けないの線引きがある程度厳格化される可能性もはらんでいると言えるかもしれません。もっともこれは勤労の義務が厳格化することとは別問題です。

いずれにしても、この規定は立法によって国民へのあらゆる強制労働を許容するものではなく(日本国憲法第18条)、違反者に対する具体的な罰則を課するよう立法や行政に義務付ける性質のものでもない。また、不動産収入などの不労所得や金利生活者の存在を認めないものではない。ただ、憲法学者の宮沢俊義は「それを不労所得を生活の根拠にまで濫用することが許されるなら憲法の建前とする『社会国家の理念』は、空文に帰してしまう。」「ほかの人の生存権(日本国憲法第25条)を保障する目的のために、そのかぎりで私有財産制に対してなんらかの制限を加えることも、当然許されると見るべきであろう。」としていて、この規定が我が国の伝統精神である「勤勉の精神」からくるものではないとしています。
そもそも自由主義を掲げる国の憲法に「勤労の義務」を規定することはふさわしくないとの意見もあり、「納税の義務(日本国憲法第30条)」を規定していれば「勤勉の精神」は十分確保できるものであるとする考え方もあります。

ですから勤労していない人がどうこうと考える必要は特段ないわけです。働きたくても働けない人に対して義務を押しつけるものではないし、そもそも働く気がないとしても、働きたくても働けない人と選別できるわけではないからです。
ただし、生活保護とか納税とか他の問題は当然ながら出てきます。

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