映画「感染列島」について
映画「感染列島」について 患者が目や鼻から出血する症状を見て、「新型インフルエンザにあてはまる!」と判断された理由が分からない。どう見てもエボラ出血熱とかそのへんじゃないかと思わないのだろうか? 素人だからその辺は分かりませんが、現実的にもそういうものなんですかね?
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ウィルス学の専門家じゃないので、はっきりしたことは言えませんけども…。 エボラウィルスの出血はウィルスそのものの能力と言うよりは、増殖速度の異常な速さに関係にしているらしいのです。エボラウィルスはまず樹状細胞やマクロファージなどの単球由来の白血球に感染し、増殖します。免疫の第一司令塔である単球系がやられることで、正常な免疫システムが機能しにくい状態となるそうです。更には、エボラウィルスは抗体を利用して肝臓や膵臓以外にも様々な消化管組織に感染することも出来るとのことです。血管内皮細胞にも感染します。細胞が大量に壊れることで、細胞内の酵素が血管組織を破壊し、出血しやすくなるらしいのです。エボラ自体も血管内皮細胞に感染するらしいですけどね。 さて、本題に戻りましょう。エボラウィルスは主に消化管へ感染するらしく、呼吸器系への感染は弱いのではないでしょうか?様々な手段を持っているエボラウィルスなだけに感染できないことはないでしょうが、エボラで肺炎やそれに伴う喀血は見られないような気がしますね。 劇中のブレイムウィルスは高熱と共に「重篤な肺炎」を起こしています。そこから、消化管出血、多臓器不全と進行しています。最初に呼吸器へ感染する時点で「インフルエンザ」と判断されたのでしょうかね?ただ、ウィルスが未確認である以上、インフルエンザと決めつけるのは許しがたい判断ですけど。まぁ、サルに感染する「エボラ・レストン」株は空気感染としか言えない通気口経由の感染例があるとか・・・。 出血熱を引き起こすウィルスは他にもありますし、あれだけで「エボラ」と決めつけるのも許しがたい気がします。
質問者からのお礼コメント
詳しい説明をありがとうございました。そうなんですね、呼吸器への感染がポイントなわけですか。
お礼日時:2013/2/14 0:15