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澁澤龍彦はYourcenarの"Mishima ou La vision du vide"中に現れる、

ajf********さん

2013/8/2800:02:53

澁澤龍彦はYourcenarの"Mishima ou La vision du vide"中に現れる、

"(Le petit garçon)ressent le fait comme une duperie qui l'offense dans sa masculinité puérile."という一節を、「少年は、子供っぽい自分の男性的意識が傷つけられ、現実に瞞着されたような気持ちになる」と訳しております。これですと" dans sa masculinité puérile"が正しく"offense"に掛かっていないように思うのですが、解釈として問題はないのでしょうか? 出来れば皆様の訳も添えてお答えいただければ幸いです。

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ベストアンサーに選ばれた回答

ama********さん

編集あり2013/8/2914:20:58

解釈として問題はないと思いますよ。
細かいニュアンスは異なりますが、言いたいことはほぼ同じですので。

芸のない直訳でやると、
「(少年は)この出来事をひとつの欺きと感じる。その欺きは己の幼い男性的意識の中で彼を侮辱するのだ。」
「(少年は)この事実を、幼い男性意識に於いて彼を侮辱する一の欺きと捉える」
くらいなもんでしょうか。

澁澤訳は、
「少年は、子供っぽい自分の男性的意識が傷つけられ、現実に瞞着されたような気持ちになる」
これははっきりとした意訳ですね。
けれども言っていることの趣旨はそれほど変わらないでしょう。
「現実」という言葉を使っているのは、三島さんの語彙に引っ張られたんでしょう。
『仮面の告白』ではジャンヌ・ダルクが女だと分かったときのことを、
はっきり「現実からの復讐」といってますから。
澁澤さんは三島の(文学的)愛読者だったので、背景を熟知しての翻訳なんですよ。

三島さん自身も口を酸っぱくしていってましたが、
「いくら文法的に正しかろうが、日本語として読んで意味の通らない翻訳は投げ捨てる」
という意見がありました、当時。
澁澤さんも敬愛する先輩に感化されて、文法的には不正確でも努めて味のある和訳をこころがけてます。
私はこういう態度が本統の翻訳だろう、とひそかに思ってます。

◎補足:
私もqui l'offese以下はune duperieを修飾・説明していると思います。
是非、原文を参照してみてください。

質問した人からのコメント

2013/9/3 22:59:11

vacheserieuse様、riamusai1様、lory(?)様、そしてamadeino21様の中からBAを選ぼうとすぐに思いました。投稿が削除されてしまったlory(?)様(恐らく後記の三人から違反報告をされたのでしょう)を除いて考えてみますと、気になっていた「現実」という訳語にも言及され、非常に参考になりましたので、amadeino21さんを選ばせていただきます。他の三人は話になりません(笑)。どのカテゴリにも頭のおかしな奴らはいるもんですねえ。

ベストアンサー以外の回答

1〜5件/5件中

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御質問者様が渋澤某の邦訳にケチ付けたいだけなのか正確な文意を知りたいだけなのかどっちもどーデモいいんですけどフランス語には興味があるんで立ち寄ってみたんだけど«il»は「少年mishima」で問題ないし«le fait»は«le beau chevalier était Jeanne d'Arc»で問題ないし«qui»の先行詞は«une duperie»で問題ないし«dans sa ...»は«offenser»の示す過程を限定している典型的な状況補語で問題ないし«dans»は学習辞書の語義分類で言えば「分野」で問題ないし«l'offenser dans sa ...»の構文は日本語風に無理矢理書けば«offenser la masculinité puérile de Mishima.»で日本語としては問題ないし結局自分的にはどこにも問題ないしわざわざこんなとこに寄り道することもなかったな。「現実に・・・気持ちになる」という下りは軽軽には答えられませんがressentirの現在時称から訳出したのかとも思ったんですがワカリマセンネ、原文読まんことには。vacheserieuseさんの述べておられることで十分です。

alb********さん

編集あり2013/9/309:52:23

意訳が過ぎたようなので、真面目に翻訳し直しました。英訳なんぞ相手にしないで。

"Le petit garcon少年三島は/ressent感じている/ le faitその出来事が/comme~のように /une duperieペテンのひとつ/ qui l'offense 己の自尊心を傷つける/dans sa masculinité puérile.他愛ない男らしさに踏み込んで"

「他愛ない男らしさ」という句で、ある光景を思い出した。それは三島が警察官相手に剣道をしている光景だった。哀れなくらい運動神経が感じられない。野坂昭如が石原慎太郎に向って「三島を殺したのはお前だ」と言ったのが当たっているように思える光景だった。肉体上のコンプレックスを抱える三島はボディビルで外見上の幼稚な「男らしさ」は確保したものの、ぬぐい難い「運動神経ゼロ」をかき消すには自害を選ぶしかなかった。

>「少年は、子供っぽい自分の男性的意識が傷つけられ、現実に瞞着された
>ような気持ちになる」と訳しております。
>これですと" dans sa masculinité puérile"が正しく"offense"に掛かっていない
>ように思うのですが、解釈として問題はないのでしょうか?

ここのdansは「三島の心の闇の中に入り込んで」という意味でしょうから、逆に上のような訳でないと日本語として分からないと思います。

以上

pri********さん

編集あり2013/8/2902:28:53

この場合、フランス語のレトリックと日本語の慣用がそぐわなかったんじゃないですかね。
だから、あえて意訳せざるを得なかった。

この文、amadeinoさんがお示しになってるように直訳にすると煩わしいです。
l'offenser dans sa masculinité「男性的意識の中で彼を傷つける」
フランス語ではレトリックもリズムもいたって自然ですが、
日本語に直すと分かりにくいし、じつに耳慣れない表現です。

そこで澁澤さんはわかりやすい日本語にした。
「子供っぽい自分の男性的意識が傷つけられ」
たしかにこれでは原文の文法に忠実ではないです。
offenser le petit garçon dans sa masculinitéではなく、
offenser sa masculinitéのようになってます(厳密にいうと、sa masculinité offenséeか)。
しかし大まかにいえば「男性的意識の中で彼を傷つける」ということは、
「彼の男性的意識が傷ついた」ということと同じですので、
前後の読解に何か支障があるとは思えません。

なので解釈に問題があるか、ないかというと、
ない、と答えますね、私なら。
この場合、原文の正確さを、日本語に直訳で移すメリットもないですしね。

訳については、amadeinoさんの訳に賛同します。
批判するわけではないですが、
momoquangelさんはたぶん原文全体を考慮されていないので少し無理な解釈になってますね。
質問者さんは挙げてませんが、
実はYourcenarの原文ではLe petit garçonとressentの間に長い説明が挿入されており、
それがすべてle faitにかかっているので、
qui l'offense以下までもle faitにかかると解釈するのは無理があります。
文脈から、qui l'offense以下は新しい情報であるune duperieを修飾すると捉えるほうが妥当だと思います。
まあ、qui以下がどちらにかかってようが意味的には些細な違いなんですけどね。

mom********さん

編集あり2013/9/209:58:01


【先行詞】comme xx qui~なんて形はよくある。逆に【先行詞】 qui ~ comme xx なんてしないものだ。

仮にloryくんの自信たっぷりの直訳(意訳はoffenserがないからな):
「少年はその事実をば幼い男性性の中で彼を侮辱する欺きと感じ取る。」
をこの構文に当てはめ改竄させてもらうと:
「少年は幼い男性性の中で彼を侮辱するその事実を欺きと感じ取る。」
となるが、この方が、澁澤訳:
「少年は、子供っぽい自分の男性的意識が傷つけられ、現実に瞞着されたような気持ちになる」
に近いだろ?(澁澤訳は問題ないそうじゃないか。)

私の回答に納得できないならそれで構わないがloryくんとalbertくんの争いに巻き込まないでもらいたい。
ただ「差異を出そうと必死」との罵倒、肝心の質問への回答がないところを見るとloryくんがフランス語ができないというのは本当かもしれないな。
単語レベルで見れは私の回答は「差異を出そうと必死」に見えるかもしれないが、構文的にdans sa masculinité puérileが最終的にどこに掛かっているのかを説明しようとしているだけだ。



"offense"がoffenserという動詞だというのはおわかりだろうか?

それはそうとquiはdeperieを修飾しているのだろうか?le faitではないのか?

"(Le petit garçon)ressent le fait comme une duperie qui l'offense dans sa masculinité puérile."

少年は、子供っぽい自分の男性的意識を傷つける(「傷つけるが故に」)この現実(「事実」)を瞞着だと強く感じている。
(個々の単語はできる限り澁澤龍彦訳のまま)

平たく言うと、子供じみた男のプライドを傷つける真実(ジャンヌ・ダルクが女性)に対し、こんなのは詐欺だ!と思ったということではないのか。

ジャンヌ・ダルク云々はvacheserieuseさんから拝借した。どうもありがとう。

2013/8/2808:12:21

ユルスナールの原文は参照できませんでしたが、澁澤の訳書(翻訳全集版です)は参照しました。

dans sa masculinité puérile の dans は、「において、の点で」の意味の「領域、限定」を表す用法では? l'offenseの l' はle petit garçonですよね。しかし、offenser の対象はle petit garçon全体ではなく、その中の「子供っぽい男性的意識」の部分である。こう解釈すればいいのではないでしょうか。そう考えれば澁澤さんの訳に問題はないと思います。

ご質問の内容とはズレる些末なことですがひとこと。「現実」という訳語に少しだけ引っかかりを感じました。この文には、騎士だと思っていた絵本の挿絵の人物がジャンヌ・ダルクだと知らされてがっかりするという前段がありますよね。le fait はこの「事実」(騎士が女性だったこと)を指していると思います。澁澤さんはそんなこと全部分かっていてあえて「現実」というやや抽象的な訳語を当てはめたのだと思いますが.....(この点については前後の原文が示されていないので何とも判断が付きません)。

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