自分がどうなっていくのか。
何を持っていて、どういう可能性の元に生まれてきたのか。
占いとは、それをより具体的な形で知っていくためのツールです。
だから「こうなりますか」「こうなってほしいんですが」だけを気にしているのは、占いを活かしているとは言えません。
そういうことに特化した占いもあって、需要もあるのは認めますが、いわば占いの本質とは少々違うのです。
自分はこうなりたい。
そのためには、こういうことがしたい。
どんなプロセスを経て、どういうことに心がけていくようにするから、その上で何かアドバイスがあれば教えてほしい。
占いが本当に活きてくるのは、こういうシーンです。
「あなたはせっかちだから、結果がすぐに出ないと思ってあきらめてしまわないでね」
「彼はこういう人だから、最初から自分のペースでことを進めようとしすぎるとやる気をなくしやすいので気をつけて」
「あなたは人にものを伝えていくことは得意な星を持っているから、ていねいにことばを選んで、良いことを伝えていけるといいですね」
……まあ、こういったところが良い使い方といえるでしょう。
「彼は私と結婚してくれる気はありますか」
「私は通訳になれるでしょうか」
「いつお金が入るか占って下さい」
……気持ちとしてはわからなくはありませんが、黙って指をくわえていてその希望が通るほど、世の中は甘くはない。
そのために努力している人というのは確実にいますから、同じような資質を持っているならば、やっぱりそちらが有利になるのがこの世の理というものです。
あなたがこういう方面に才能を持って生まれた、ということは占いで説明できます。
しかし、野球選手をめざしてリトルリーグに参加する子どもが全てプロ野球選手になれるわけではない。才能があっても、それを開花させることができるかどうか、ということまでは占いではわかりません。
それはあなたの頑張りや、気持ちの持ちようにかかってきます。
結果だけを聞きたがって、そのためにはどうすべきかというアドバイスや、なぜそうなったのかは聞かない、という人の方が、占いに行く頻度は多く、お金も多く払っているにも拘わらず、望んだ結果をなかなか得られないというケースは多いものです。
あなたの希望を叶えるのは、占い師ではないからです。
良いことを言われたといって、夢が実現するわけではない。
イヤなことを言われても、そうなるとは限らない。
「どう活かしていくのか」が問題であって、「そう言われた」ということが問題ではない。
それは、占いや未来、あるいは自分の運命に対するあなたの心構えの問題といってもいいでしょう。
なお、テレビやインターネットなどの「毎日の占い」には、さしたる精度は求められないものなので、それにはあまり振り回されないようにした方が良いですね。
無意味と思ってもらっても、それを無理に覆そうとする権利は占い師にはありませんが、占いの活かし方を間違っている、あるいは知らない人のためには何とかお役に立ちたいものだ、と考えている占い師は多いことと思われます。
onayamisoudansitaiさん