ここから本文です

①英語の発音記号は何故IPA(国際発音記号)を使わないのですか?

ayaponkanさん

2015/7/1904:48:25

①英語の発音記号は何故IPA(国際発音記号)を使わないのですか?

②IPAは英語や日本語全ての言語用なのですか?
③日本の英和辞典と英英辞典では発音記号が結構違いますが、何故わざわざ英英と違う発音記号を使うのですか?

閲覧数:
3,172
回答数:
5

違反報告

ベストアンサーに選ばれた回答

2015/7/1910:48:46

すでに他の回答者の皆さんから大変有益な情報が提示されていますので、それらを熟読された上で、私のコメントをお読みいただければと思います。

①英語の発音記号は何故IPA(国際発音記号)を使わないのですか?

IPAは「多くの言語(すべてとまではいえません)に含まれる音素(子音と母音)」を共通の記号で網羅することを狙った「学術的」色彩の強いものです。
英語だけを学ぶものにとっては直接必要のない記号も多く含まれているほか、たとえば英語のRの発音を /r/ ではなく上下逆転した /ɹ/ であらわしています。
これは日本語の「ラ行子音(/ɾ/ というrの縦の棒が短く、「単顫音(たんせんおん)」という舌先が一瞬上歯茎に触れる音))」やイタリア語などに見られる「/r/(顫動音、ルルルルという震え音)との識別を行うためです。
しかし英語のみを学ぶものにとって「英語に含まれない音との識別のため」にあえて見慣れない/ɹ/という記号を用いることは「余分な記憶の負担」を強いるとも判断されます。

インターネット上の辞書やサイトによってはIPAに準拠して英語のRを /ɹ/ で示しているものもありますが、英語学習者向けの多くの辞書では単純に /r/ としています。
私自身、英語の発音に関する書籍の執筆や発音訓練のためのソフトの開発などを行っておりますが、英語のR音は(日本語の「ら行」子音との違いを解説する場合を除き)、/r/ を採用しました。

つまり、特に初学者のためには「覚えなければならない記号の種類をできるだけ少なくする」という配慮によって IPA より簡素な Jones式を採用している辞書などが日本では多いのです。もちろん「簡素である」ことがかえって「本来は違う発音」である /ɪ/ (it)、/iː/ (eat)、/i/ (happy) の区別がつかなるなるなどの問題につながるのため近年は IPA準拠とする傾向が高まってきています。

②IPAは英語や日本語全ての言語用なのですか?

多くの言語音を表現することを狙ってはいますが、完全に「すべて」を正確に表すことは不可能です。そして以前はもっと多かった種類の記号を幾分簡素化し、一部の記号を削除しています。これは「学習しようとしている言語における読み方」を個別に習うことでカバーできるからです。

また Top と stoP では同じ /p/ であっても実は発音要領が異なります。top の/t/ は強い破裂を伴いますが、stop の末尾の /p/ は特にアメリカ英語で「無破裂」で終わることが多くあります。こういう現実の発音要領の違いまで表現しようとするのが「精密表記」と呼ばれるもので [ ] でそれを示し、簡略表記の / /と区別します。/stɑp/が簡略表記で、[stɑp-(マイナス記号はpの右肩)]と書いて、「無破裂の p 」をあらわしたりもします。(単語の頭にある破裂の強い p は「p」の右肩に小さなhを添える)
http://roundsquaretriangle.web.fc2.com/new/02_13.html

このようにIPAにさらに補助記号を用いることで現実には、ほぼすべての言語音を表現しています。


③日本の英和辞典と英英辞典では発音記号が結構違いますが、何故わざわざ英英と違う発音記号を使うのですか?

これは辞書の編纂方針の違いによります。私自身、発音解説の執筆に当たっては方針を固めるのにかなり悩みました。学習者にとって分かりやすく、負担を軽くしたい気持ちと、違う音はきちんと区別して伝えたい気持ちなど、どこでバランスをとるか、その判断は、辞書の執筆者・編集者でばらつきが出るのはやむをえないと感じます。
特に日本人の中学生向けの入門辞書などは、アルファベットさえまだ満足に書けない初学者対象ですから、発音記号まで別に習うのは(本来それが望ましいのですが)非常に限られた授業時間数しか割けない現状において、負担が大きいという判断もあります。少なくとも「カタカナで英単語の読みをふる」ことをしていなければ、「より正確な発音」はさらに発展段階で学びなおしてもまあ、よいともいえます。

英語ネイティブは、習慣的に音そのものは身につけていますので、あえて「見慣れない奇妙な記号」を覚えるより「あの単語のあの部分だよ」と言われれば正確にその音をイメージできます。だから英語話者向けの辞書などには、IPAではない「著者が独自に考案した Phonetic Alphabet」が用いられていることもあります。eat の母音は/ee/とあらわすなど、英語話者の「読み癖」を利用したものです。

すでに他の回答者の皆さんから大変有益な情報が提示されていますので、それらを熟読された上で、私のコメントをお読みいた...

質問した人からのコメント

2015/7/19 12:18:15

よくわかりました〜!
ありがとうございます!

ベストアンサー以外の回答

1〜4件/4件中

並び替え:回答日時の
新しい順
|古い順

vlissingen79さん

2015/7/1910:25:16

国際発音記号が一番優れているかどうかはわかりません。いろいろ批判があるのです。また辞書作成に関与している人たちの考え方もいろいろあるので、誰もが納得できるような完璧な発音記号が出来ていないのです。

プロフィール画像

カテゴリマスター

2015/7/1910:05:25

先の回答者さんのおっしゃるとおり、
日本での英語教育で今までよく使われてきた発音表記は、基本的には、
音声学者の Daniel Jones が1981年に使い出したものです。
「Jones式」と呼ばれます。

https://ja.wiktionary.org/wiki/Wiktionary:Jones%E5%BC%8F%E7%99%BA%E...

でも、この方式は、音の違いの関係を表わせない方式なので、
英語教育に採用されるべきではありませんでした。

ーーー

一方、IPA(国際音標文字)は、
すべての言語の音を表記できるように工夫したものです。

すべての音をすべて異なる記号にすれば、記号のの数が膨大になるので、
1.基本的な音をまず記号化し、
2.その基本の音からどれだけ「ずれて」いるか、
を補助記号をつけて表す、
という方法をとっています。

ただし、現在の形にほぼ固まったのは、1932年になってからです。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E9%9F%B3%E5%A3%B0%...

ーーー

① 英語の発音記号は何故IPA(国際発音記号)を使わないのですか?
→ 「Jones式」の方が先に固まっていたからではないでしょうか。

② IPAは英語や日本語全ての言語用なのですか?
→ それが目的で作られたものです。
日本語の「う」は、たとえば、[ɯᵝ] と書かれます。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9D%9E%E5%86%86%E5%94%87%E5%BE%8C%...

③ 日本の英和辞典と英英辞典では発音記号が結構違いますが、
何故わざわざ英英と違う発音記号を使うのですか?
→ 原因がふたつあります。

1.日本でIPAが早期に広まらず、先行したのであろう「Jones式」が
一般に用いられた。
2.英語圏ではIPAを使うのは専門家のみであることが多く、
英語話者向けには、英語話者向けの「つづり式発音表記」が使われた。
例: heat の母音は「ee」、fruit の母音は「oo」

つまり、
日本では「Jones式」、英語圏では「つづり式」が使われたのです。

ーーー

「Jones式」の欠点は、母音の表記にあります。
とくに重要な点だけをとりだせば、
it の母音と eat の母音、
foot の母音と food の母音、
の関係を学習者が誤解するように作られていることです。

以下、視覚に訴えるため、
「Jones式」を [ ] で、IPAを / / で囲って示します。
左が「Jones式」、右がIPAです。
母音だけ示します。

A: it [i] /ɪ/
B: eat [i:] /i/

A: foot [u] /ʊ/
B: food [u:] /u/

Aの母音とBの母音は音色が異なるので、
IPAでは異なる記号で表します。

ところが、「Jones式」では、
両者の違いを、同じ記号に長さの記号 [:] を加えて表します。

たしかに、Bの方が長いのですが、
Bはいくら短くしてもAには、なりません。
つまり、長いか短いかは、AとBを区別する特徴ではないのです。

「Jones式」はこのように、学習者に誤解を与える方式です。
繰り返しますが、学習者に与えられるべきではありませんでした。

> (IPAがより複雑)
ということはありません。
学習用には簡略化したIPAを使えばいいのです。

> 英語学習者にとってJones式発音記号で十分に実用
にはなりません。
これのおかげで、学習者の音に対する敏感さをそぎ、
間違った印象を植え付けることになります。

> より複雑なIPA記号を中学生に教えることで
複雑ではないIPAを使えばよい。

> 彼らの発音がより良い駄目なものになる可能性が高い
よくなる可能性の方が高い。

2015/7/1906:50:33

>>①英語の発音記号は何故IPA(国際発音記号)を使わないのですか?
英語で使う音はJones式とIPA発音記号でほとんど同じです(IPAがより複雑)
手元の中学教科書ではJones式が使われています
手元の和英辞書は2つともIPA式でした

想像される理由
・ 英語学習者にとってJones式発音記号で十分に実用になる
・ より複雑なIPA記号を中学生に教えることで、彼らの発音が
より良い駄目なものになる可能性が高い

>>②IPAは英語や日本語全ての言語用なのですか?
そうです

>>③日本の英和辞典と英英辞典では発音記号が結構違いますが、何故
>>わざわざ英英と違う発音記号を使うのですか?
私の英和辞典はIPA式でしたので、出版社の経営方針によるとしか
いえません。

2015/7/1905:03:58

ほったらむつかし~ことゆわれたってよーわっからしまひぇん。


ayaponkanさんへの回答。

あわせて知りたい

みんなで作る知恵袋 悩みや疑問、なんでも気軽にきいちゃおう!

Q&Aをキーワードで検索:

Yahoo! JAPANは、回答に記載された内容の信ぴょう性、正確性を保証しておりません。
お客様自身の責任と判断で、ご利用ください。
本文はここまでです このページの先頭へ

「追加する」ボタンを押してください。

閉じる

※知恵コレクションに追加された質問や知恵ノートは選択されたID/ニックネームのMy知恵袋で確認できます。