ここから本文です

統合失調症のクロザリルはどんな薬ですか?

sin********さん

2016/4/1308:04:03

統合失調症のクロザリルはどんな薬ですか?

閲覧数:
1,022
回答数:
1
お礼:
500枚

違反報告

ベストアンサーに選ばれた回答

ラスカルさん

2016/4/1309:06:31

心の不具合を調整し、気持ちをおだやかにするお薬です。心の病気の治療に用います。

作用
【働き】

心の病気の一つ「統合失調症」は、脳の情報伝達系に不調を生じる病気です。現実を正しく認識できなくなったり、思考や感情のコントロールが上手にできなくなります。幻聴など幻覚、妄想を生じることも多いです。

統合失調症の多くは既存の薬物療法で十分改善しますが、なかには無効例もありますし、副作用のため治療が困難なケースもあります。このお薬は、そのような治療抵抗性統合失調症に対し最後の切り札として用います。適応となるのは、入院患者さんの9%くらいと考えられています。
【薬理】


脳内のドーパミン神経系を抑制することで、その機能亢進により生じる陽性症状(幻覚、妄想、興奮)をおさえます。また、セロトニン2(5-HT2)受容体を遮断することで、ドーパミン神経系の働きがよくなり、陰性症状(無感情、意欲低下、自閉)が改善します。

なお、一般的な抗精神病薬がターゲットとするドパミン2(D2)受容体に対する親和性は弱く、別のサブタイプのドパミン4(D4)受容体に親和性が高いとされます。詳しい作用機序は解明されていませんが、ドパミン2受容体遮断作用に依存しない中脳辺縁系ドパミン神経系に対する選択的抑制が考えられています。
特徴 •従来の定型抗精神病薬とは効き方が違う非定型抗精神病薬です。開発は1960年代と比較的古く、セロトニン・ドーパミン拮抗薬(いわゆるSDA)開発のさきがけとなった薬剤です。
•発売後まもなく、無顆粒球症などの重篤な副作用が問題となり、世界的に製造・販売が一時停止され、日本での開発も進みませんでした。ところが、その後 既存薬の無効例に対する有用性が改めて見直され、アメリカやイギリスで再び使用されるようになるのです。そして日本でも、厳重な管理体制をとることを条件に承認される運びとなりました。
•従来の抗精神病薬はドーパミン受容体うちのドパミン2受容体を主に遮断しますが、この薬はそうではなく別の作用機序に基づいてドパミン神経系を抑制すると考えられます。このような作用特性から、既存の治療薬が無効な患者さんでも、60~70%くらいの割合で有効です。副作用としては、錐体外路症状(ふるえ、こわばり)が少ない反面、重篤な血液障害や糖尿病をまねくことがあります。
•最大の問題は副作用です。命にかかわるような無顆粒球症や糖尿病、心筋炎などがを起こす危険性があるのです。そのため、最終選択肢として、既存の治療薬が効かない治療抵抗性統合失調症に限り適用となります。また、処方や調剤ができるのは一定の基準を満たす登録済みの医療機関や薬局に限られ、投薬にあたっては厳格な使用手引き「クロザリル患者モニタリングサービス」に基づかなければなりません。

注意
【診察で】 •持病やアレルギーのある人は医師に伝えておきましょう。
•他の薬と相互作用を起こしやすい性質があります。別に薬を飲んでいる場合は、必ず医師に伝えておきましょう。
•ご本人、できたらご家族も含め、有効性や副作用、注意事項について十分に説明を受けてください。この薬の性質をよく理解し、納得のうえで治療にあたりましょう。

【注意する人】

事前の検査で、白血球数が規定より少ない場合は使用できません。この薬の副作用で白血球減少症や無顆粒球症を起こす危険性が高いためです。

糖尿病のある人には原則用いません。また糖尿病の家族歴あるいは肥満があるなど糖尿病予備軍にあたる人は、治療上の有益性を慎重に判断したうえで用いることになります。

寝たきり、または手術後などで長時間体を動かせない人、脱水状態の人、あるいは肥満のある人は血栓塞栓症の発現に念のため注意が必要です。

そのほか、てんかんや心臓病、腎臓病や肝臓病のある人など、その重症度により使用できないことがあります。骨髄抑制を起こす可能性のある免疫抑制薬や抗がん薬による治療を受けている人も控えるようにします。

•適さないケース..決められた飲み方を守れない人、事前の検査で白血球数または好中球数が規定値未満の人、無顆粒球症または重度の好中球減少症の既往歴のある人、骨髄機能障害、アルコールまたは薬物による急性中毒、昏睡状態、循環虚脱状態、中枢神経抑制状態、重いけいれん性疾患、管理不十分なてんかん、重い心臓病、重い腎臓病、重い肝臓病、麻痺性イレウスのある人など。
•注意が必要なケース..好中球減少症、てんかんなどのけいれん性疾患、心臓病、低血圧、腎臓病、肝臓病、前立腺肥大、閉塞隅角緑内障、糖尿病または予備軍(高血糖、肥満)、寝たきり、不動状態、肥満、脱水状態、認知症、高齢の人など。

【飲み合わせ・食べ合わせ】

抗がん薬や免疫抑制薬など骨髄抑制を起こす可能性のある薬剤とは併用できません。飲み合わせると無顆粒球症の発現リスクが増大し危険です。

安定剤など脳の神経をしずめる薬と併用すると、両方の副作用が強まるおそれがあります。原則として他の抗精神病薬とは併用せず、単独使用が望ましいです。持効性の抗精神病薬を注射したあとは、その成分が消失するまで、処方を控えるようにします。

ほかにも飲み合わせに注意する薬がたくさんあります。マクロライド系抗生物質やアゾール系抗真菌薬は、この薬の血中濃度を上昇させ副作用を強めます。逆に、てんかんの薬や結核の薬のリファンピシンと併用すると、この薬の作用が弱くなってしまいます。服用中の薬は必ず医師に報告しておきましょう。

•飲み合わせの悪い薬..骨髄抑制を起こす可能性のある薬(抗がん薬、免疫抑制薬など)、抗精神病薬の持効性注射薬(ハロマンス、フルデカシン、リスパダールコンスタ)、アドレナリン(ボスミン)、ノルアドリナリン
•飲み合わせに注意(作用・副作用増強)..他の安定剤、抗うつ薬、リチウム製剤(リーマス)、アルコール、カフェイン、抗コリン作用薬(鎮痙薬等)、降圧薬、マクロライド系抗生物質(エリスロシン、クラリス等)、アゾール系抗真菌(イトリゾール等)
•飲み合わせに注意(作用減弱)..抗てんかん薬(フェノバール、アレビアチン、テグレトール等)、リファンピシン(リファジン)、オメプラゾール(オメプラゾン、オメプラール)、ニコチン(喫煙)

【使用にあたり】 •安易に用いる薬ではありません。使用にさいしては「クロザリル患者モニタリングサービス」で決められている条件をすべて満たす必要があります。当初は入院し、厳重な管理のもと治療を開始します。治療に先立ち白血球数のチェックが必須です。
•初日の服用量はごく少量とします。そして、副作用に十分注意しながら徐々に増量していきます。最適な服用量が決まり、有効性と安全性が十分に確認された段階で、通院治療に変えることができます。退院後も、決められた用法用量、注意事項を厳守してください。
•かぜを含め、いつもと違う症状があらわれたら、直ちに医師に連絡してください。口渇、多飲、多尿、頻尿、発熱、咽頭痛、動悸、息切れ、むくみ、などに注意しましょう。副作用の程度によっては、治療を中止しなければなりません。
•自分だけの判断で、急にやめたり、飲む量を変えてはいけません。突然中止すると、精神症状が再燃したり、発汗、頭痛、悪心、嘔吐、下痢などが発現するおそれがあります。

【検査】

副作用をチェックするため、頻回に検査を受けなければなりません。特に重要なのが、白血球数と血糖値です。
【食生活】 •とくに飲みはじめに起立性低血圧(立ちくらみ)を起こしやすいです。急に立ち上がらないで、ゆっくり動作するようにしましょう。
•眠気がしたり、注意力や反射運動能力が低下することがあります。車の運転など危険を伴う機械の操作、高所での危険な作業は避けましょう。
•口が乾いて不快なときは、冷たい水で口をすすいだり、小さな氷を口に含むとよいでしょう。
•体重が増えてきたら、食生活を見直してください。食べすぎに注意し、適度な運動を心がけましょう。

効能 治療抵抗性統合失調症

この回答は投票によってベストアンサーに選ばれました!

あわせて知りたい

みんなで作る知恵袋 悩みや疑問、なんでも気軽にきいちゃおう!

Q&Aをキーワードで検索:

本文はここまでです このページの先頭へ

「追加する」ボタンを押してください。

閉じる

※知恵コレクションに追加された質問は選択されたID/ニックネームのMy知恵袋で確認できます。

不適切な投稿でないことを報告しました。

閉じる