マネの『草上の昼食』に描かれている女性は何で裸体なんですか?

マネの『草上の昼食』に描かれている女性は何で裸体なんですか?

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う〜ん、マネの『草上の昼食』ってのは一種のパロディ絵画なんです。 元ネタとしては、構図はラファエロのデッサンを基に画家マルカントーニオ・ライモンディが制作した銅版画『パリスの審判』、着想はのティツィアーノの『田園の奏楽』などが使われています。 ーーー ■当時のサロン絵画の常識(欺瞞) 当時の主流であったサロンの絵画でも、普通に裸婦を描いた絵画はいくらでもありましたが、それらは神話画や歴史画などにエピソードの一場面の登場人物として描かれるのが一般的なことでした。 まぁ、これは一種の裸婦を描く言い訳みたいなもので、「これは現実の世界の女性じゃないよ、あくまでも神話とか歴史の一場面だからね」ってな具合に主題を隠れ蓑にして裸婦を描いて誤摩化していたわけです。中にはほとんどポルノグラフィみたいな絵もありますが、神話画や歴史画という主題で現実の女性でなければOKということです。 ーーー ■マネがその欺瞞を暴く ところがマネは、『草上の昼食』では、サロンの画家達が裸体を描くのに言い訳にしていた神話とか歴史とかの主題を外して、完全に現実の世界の出来事として現実に生きている女性の裸体を描いています。 サロンの画家達やサロンの絵画に慣れ親しんだ人にしてみれば、これは驚愕すべき出来事で、「現実世界の女の裸体を描くなんて、なんて不道徳で下品なことを!」という感じで大きなスキャンダルになったわけです。 現代でも、そこら辺の公園で裸のネーチャンがお洒落な身なりをした青年とうろうろしていたら、ギョッとして「なんちゅー破廉恥な!」ってなことになりますよね。それとたいして変わらないことです。 マネは、サロンの画家達の裸体を描くのに神話や歴史のエピソードを言い訳に使う、という欺瞞を暴いたわけです。その為に、わざわざラファエロやティツィアーノという古典画家の作品を元ネタにして、人物を現代の人間に入れ替えることでパロディ化して欺瞞に満ちたサロン絵画を強烈に皮肉ったのです。 ーーー >マネの『草上の昼食』に描かれている女性は何で裸体なんですか? なので以上の解説で既に回答は出ているようなものですが、女性が裸体なのは古典絵画を元ネタにしているからですが、一番重要なポイントはそれが現実世界の人間で、神話や歴史の登場人物ではないということです。 画像はティツィアーノの『田園の奏楽』↓

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画像は、ラファエロのデッサンを基に画家マルカントーニオ・ライモンディが制作した銅版画『パリスの審判』(部分)です↓

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ThanksImg質問者からのお礼コメント

回答ありがとうございます! 勉強になりました。

お礼日時:2016/5/8 20:34

その他の回答(1件)

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背景に水浴びをしている女性がいるので、手前の女性も水浴びをするために裸なのではないでしょうか。 一番の理由はマネが描きたかったからだと思いますが。