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プリオンっていうんでしたっけ?狂牛病の奴。どういうものですか?

tai********さん

2008/4/1403:03:11

プリオンっていうんでしたっけ?狂牛病の奴。どういうものですか?

特に興味持たずになんとなしに耳に入ってきて残ってる記憶をまとめると、「牛に牛を食べさせたから出来た毒性のある蛋白質で、もともと自然界にはない。燃やしても無くなるのではなくて、自然界を循環している。同種を食べて出来る。食人でもプリオンは出来る。」なんですけど・・・。
そんな恐ろしいものなんですか?それとも、怪しい人の話をおぼえてるのか、勝手に覚え違いしているのでしょうか?

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ベストアンサーに選ばれた回答

sou********さん

2008/4/1403:12:43

プリオンは生物ではありません.しかし,プリオンには伝染性の疾患をおこします.
プリオンは遅発性ウイルス感染症と呼ばれて、ウイルスの一種と考えれてきました.現在プリオンは感染性のあるタンパク粒子で,ウイルスとは別物であると考えれています。このプリオンによって起こる脳の変性疾患で伝播性海綿状脳症と称せられる疾患群をプリオン病と呼んでいます。 空胞変性がみられ、死亡した脳の乳剤を実験動物脳に接種するとまた発症死亡することから伝播性あると考えられ、この名称がついた.また、100nmの孔をもつフィルターを通過できることからウイルスではないかと考えられました.プリオン(prion)は、proteinaceous infectious particle [感染性蛋白粒子]から取られた名称です。
この病原体の発見のきっかけはパプアニューギニアのFore族で見られる小脳を中心とする奇病,クールーでした.GajdusekとGibbsはこのクールーとクロイツフェルト・ヤコブ病の一連の研究によりノーベル賞を得ています.1980年アメリカの神経学者Stanley Prusinerはクロイツフェルト-ヤコブ病のように脳が犯される原因不明のなぞの病気の原因がタンパク以外にはありえないことを見つけました.これに対する反論はすさまじいものでした.というのは,感染症であれば病原体は増殖しなければならず,そのためにはDNAもしくはRNAのようなゲノムが必要であるはずだというものでした.彼らは核酸を含まない純粋なタンパクだけで細胞抽出物をハムスターによってスクレイピーを起すことを見出しました.
このような病原体プリオンはウイルスと違って核酸がまったくみつかりません.また,ホルマリン,熱,紫外線に対してつよい抵抗性をもっています.したがって通常ウイルスとは区別され,非通常ウイルスと呼ばれていました.また,自己タンパクであるために免疫原性が極めて弱く免疫を起しにくい特徴があります. その数が危険なレベルまで達すると発症します.
タンパク質はアミノ酸が何十,何百と連なってできた長いヒモでできたいますが,これは伸びきった状態にあるのではなくて,正しく折りたたまれてはじめて正しい活性を示します.プリオンは正しく折りたたまれたていない異常なタンパクです. プリオンはもともと中枢神経の正常細胞の第20番染色体の遺伝子産物で265個アミノ酸残基で構成され,その分子量が33,000~35,000の糖タンパク正常型PrPcとして細胞膜に結合して存在しています.PrPは通常誰の脳にもるものであり,無害であるが,これが生体内でどのような働きをしているかはまだ明らかにされていませんが,神経細胞の形を整えたり、神経の情報伝達に関わったりしているものと考えられてます.通常,正常プリオンが古くなると細胞内で分解され排除されていきます.通常でも,正常プリオンが異常プリオンになっていますが,極わずかなために自然に壊されてしまい病気になることはありません.
プリオン病で正常プリオンが異常プリオンになるのはPrPcの立体構造はαラセン構造3本存在するのにたいして,2本へと変化した変異型PrPscとなるためです. PrPscはPrPcに接触すると自己触媒的にPrPscへと立体構造を変化されるます.この反応が連続しておこり雪ダルマ式にPrPscが細胞内に蓄積され,アミロイド沈着や空胞ができ、海綿状になり、中枢神経障害を引き起こすと考えられています.BSEなど感染性のプリオン病では外部の異常プリオンが食餌を通して体内に持ち込まれておこります. 分子量33,000~35,000のPrPは正常細胞の動物にこのPrPを分解消失させる化学処理を行うとすべて消失するのですが,病変細胞をもつ動物に同じ処理を行うと分子量27,000~30,000のPrPが検出されることが明らかになりました.この病変が起こるとき,炎症反応は見られないのはPrPが自己の遺伝子産物であることに起因します.
異常プリオンは10万個も集まって結晶構造を作ります.一個一個の異常プリオンタンパクが正常プリオンを異常プリオンにするのではなくて,この結晶の一番端の2個だけが正常プリオンを異常プリオンにするという説もあります. PrPcが蛋白質分解酵素でこわれやすいのに対して、PrPscは蛋白質分解酵素にこわれにくいという特徴があります.これを利用して、検査材料中をプロテアーゼで処理し、残るPrPscを抗PrP抗体と反応させて検出する方式が用いられています.脳の組織標本にではプロテアーゼの代わりに蟻酸で処理をしてする方法を用いています. このタンパク分解酵素Protease Kをもちいてタンパク分解性をウエスタンブロット法で検出すると異常プリオンが区別できるのです.

質問した人からのコメント

2008/4/21 01:05:49

降参 丁寧なご回答、ありがとうございました。

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