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芥川龍之介「藪の中」について いつも大変お世話になっております。本日は、上...

mijukushouさん

2017/5/1320:38:28

芥川龍之介「藪の中」について

いつも大変お世話になっております。本日は、上記の作品についてお伺いできればと思い質問を立てさせていただきました。

この作品は6年前くらいに初めて読

みました。何度読んでもよく分からず、何度も読み続けてきました。黒澤映画にも出ていた作品で、ずっと気になる作品でした。ですので、今回カミヤさんに質問をさせていただきました。

今回、私はこの作品を読み
「自分を守りたいと思う人間が他人に責任転嫁をする物語」と捉えました。多襄丸も女も男も、全員の証言を突き詰めれば「自分は悪くない。相手が悪い」という事を言っているように感じました。

現代では何か問題が起きた時に、「誰の責任か?」と問われます。
その時に「私の責任です」すぐさま言える人は多くないと思います。多くの人は「他人に責任転嫁」をすると思います。露骨に他人に責任転嫁をする人もいれば、うまくすり抜ける人もいると思います。

芥川は、そのような人間心理、つまり「自分の事を守りたい」「責任を負いたくない」という人間心理をこの作品で描いていると感じました。
そんな人間ばかりいては、何の解決もできない。
この作品には自分の責任だと認める人間が一人もいません。だからこそ、真相が分からず、モヤモヤ感の残る作品なのだと感じました。芥川が現代社会で生きる人間の特徴を浮き彫りにした作品だと感じました。

本日もどうぞよろしくお願いいたします。

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ベストアンサーに選ばれた回答

2017/5/1400:56:38

まあ、いろんな研究が為されているようだけどな(笑)。
私は単純明快で、最後に死霊が語っていることを真実と受け取っているけど。
何故多襄丸がウソをつくのかと言えば、もう生きていたくなくなったからだよな。
それは、自分が連れ添った夫に対して、女が冷酷な裏切り方をするのを目にしたからだよ。
死霊となった男の証言で多襄丸が去り際に言ったとしているよな。

「今度はおれの身の上だ。」

これは、多襄丸が女というものに決定的な幻滅を抱いたことを示している。
だから自分を美化した上で、もう生きていることを終わらせたくなったんだよ。
女は命惜しさに夫を裏切り、多襄丸に夫を殺せと命じたことが決定的になっているよな。その事実を隠したいんだよ。
だから女も自分が弱くて死に切れなかったという事実だけを表明して、あとは隠したかったのな。隠すために、真相を明かさずに死にたいんだよ。
一つだけ、誰が男の胸から小刀を抜き取ったのか、ということだけが不明だよな。
まあ、私は最初の木樵だと思っているよ。
死体から奪うことは、芥川の小説の中ではよく出て来ることだよな。
木樵は、小刀を奪ったんだよ。多襄丸が太刀や弓矢を奪ったようにな。
つまり、その時点でまだ男は絶命していない。直接の即死の原因は、木樵が小刀を奪ったことだ。
証言する登場人物の中で、最も罪と離れている人間が、実は男を殺した張本人だ、ということだよな。
芥川は、この作品の中で人間の弱さ、汚さを描いているわけだ。そして最も酷い人間は、何食わぬ顔をして自分の罪を口にしない存在なんだよな。
男と接した人間は、みんな男の死に接している。その原因を作った人間たちだ。その中で、最も罪深いのは、実は木樵である、ということだよな。
旅法師は男と接していないから。だから罪を犯してはいない。
つまり、人間同士が接することで、様々な不幸が生まれるのだ、という作品でもあるよな。芥川の苦悩の人間関係そのものだよなぁ。

質問した人からのコメント

2017/5/14 15:22:06

お忙しいところ、ご回答ありがとうございました。大変興味深く拝読いたしました。「芥川の苦悩の人間関係そのもの」という箇所を読み、その通りだと私も感じました。人間同士が接する中で、幸も不幸もどちらともあると思いますが、芥川にとっての人間関係とはほとんど不幸なものでしかなかったという事を改めて感じました。ご回答ありがとうございました。

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