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岩波文庫の小林勝人訳注の『孟子』「滕文公章句上」で、教えていただきたいことが2...

mur********さん

2019/6/2413:35:17

岩波文庫の小林勝人訳注の『孟子』「滕文公章句上」で、教えていただきたいことが2点あります。

人之有道也、飽食暖衣、逸居而無教、則近於禽獣、聖人有憂之、使契為司徒、教以人倫、父子有

親、君臣有義、夫婦有別、長幼有序、朋友有信

小林氏は「人之有道也」を「人の道有(た/為)るや」と訓読し、「人間の通有性として」と訳しています。

質問1:「有り」を「たり」と訓読するものなのでしょうか?
質問2:角川『新字源』には「有道」は「道徳を身に備えている。また、その人。」とあり、「人間の通有性として」ではなく「人間には道徳があるが」と訳せると思うのですが、どのように解釈するのが適切なのでしょうか?

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ベストアンサーに選ばれた回答

xqh********さん

2019/6/2623:22:02

岩波文庫『孟子』上巻211ページに見える言葉ですね。

質問1に対して:『新字源』をお使いならば、巻末付録の「助字解説」の「有」の項に、
「② たり。為と同じ。」として、『孟子』のこの文が用例として挙げられています。

と言っても、質問者さんがお使いの『新字源』が最近発売された物であるならば、付録の「助字解説」は無くなって、各字の解説に助字としての解説が入り込んでいるでしょうから、「有」の項目を見れば、解説があると思います。
(実は新版の『新字源』の付録から「助辞解説」がなくなったのは、新版の『新字源』の編集者の先生に「高校生は助詞解説なんて見ぃひんで」という主張の持ち主の人がいて、その人の主張が通ってしまったという…とかいう裏話を一般の人にしても仕方ないですね。)

回答者である私から、質問者さんに分かりやすい例を挙げると、同じ『孟子』滕文公上に次のような文があります(岩波文庫本『孟子』上巻193ページ)。

民之為道也、有恒産者有恒心、無恒産者無恒心。

この「民之為道也」と、お尋ねの「人之有道也」は、互文関係になっていると思えばよいのです。先に「民之為道也(民の道為るや)、…」とあったから、「人之有道也、…」の「有」も「為」に通じた使い方をされている、ということです。

専門的な本になりますが、王引之の『経伝釈詞』の「有」の項にも『孟子』のこの文について、「有、猶為也(有、猶ほ為のごときなり)。」
という解説があるのですが、質問者さんは一般の人のようなので、紹介のみにとどめます。

質問2: 上に述べたようなことで、ここの「人之有道也(人の道たるや)、…」は、同じ滕文公上の「民之為道也、…」(小林勝人訳では「人民の通性として、…」)と同じ論法なので、
「人之有道也、」も、「人の一般的な在り方として…」と訳すのが適当です。

質問者さんのように「人間には道徳があるが」と逆接に訳すのは、句法的にも、後の句とのつながりからも、無理があるでしょう。
「民之為道也、…」の句法と相似していることに気づけば、こうした誤解は防げますから、これからも似たような表現に出会ったら、「この句は、さっきの表現に似ている」と気付けるようになるとよいかと思います。

質問した人からのコメント

2019/6/27 12:31:27

丁寧な回答ありがとうございます!

『新字源』は助字解説付きのものなので、早速見ましたら、たしかにきちんと解説が載っていました。助字解説まで気が回らなかったので、教えていただけて助かりました。

「民之為道也...」の箇所を読んで小林氏の訳がやっと理解できました。「人之有道也...」の箇所しかきちんと読んでいなかったので、内容を理解するためには全体を読まなければならないことを再認識いたしました。

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