芸能人が拡散する「血液クレンジング」に批判殺到 「ニセ医学」「誇大宣伝」指摘も...

効果がある、という研究発表を出すのは簡単だけど。効果がない、という研究発表を出すのは、科学的に難しいんですよ。
宇宙人は、地球に来ていない、というのを証明するのが難しいように。

例えば、血液クレンジングにアンチエイジング効果は無い。と、証明するには、プラセボ群と、血液クレンジング群を作り、患者も医者も分からないように、無作為に二重盲検で、やらないといけない。
さらに、アンチエイジングに効果が無いことを証明するには、全身の血管、全身の臓器、身体中の皮膚、脳など、あらゆる場所を調べないといけない。
しかも、アンチエイジングだから、時間が経っても老化を抑えられる。という事だか、10年とか、長期経過で、研究しないといけない。
研究費用は、バカ高くなるし、全身の組織を調べるのは物理的にも無理、しかも長期間の二重盲検に参加する患者も医者も確保出来ない。
つまり、悪魔の証明なんですね。
血液クレンジングをしている医者は、それを分かってやっている。有効性を示すエビデンスがないのも。無効だ、というエビデンスを出すのが困難なのも、分かってて。お金儲けの為に、医師免許を使っている。倫理観とか、何それ？お金になる？という感じ。
厚生労働省も取り締まりたいんだけど、悪魔の証明は困難で、自由診療だから、禁止出来ない。せいぜい、誇大広告はやめろ、と医療機関に注意するくらい。

ちなみに、日本の東北大学の川島先生が、開発した、脳トレは、イギリスの研究機関により、健常者には全く無効であることが、報告された。
被験者1万人という大規模研究である他、研究設計も完璧で、相当研究予算を使って脳トレを否定したから。多分、東北大学の川島先生は、反論する研究結果を出すのは、かなり困難。
それでも、日本の脳科学者は、イギリスの研究は、確かに、高齢者も含めた大規模研究だが。
あくまでも、健常者が対象だから。認知症の高齢者や、脳卒中の患者のリハビリ、発達障害の訓練に無効だと示したわけではない、と、あくまでも、脳トレの有効性を主張している。
日本の脳科学者の中には、イギリスの研究は、調査期間が短すぎる。脳トレの有効性は、何年もかけて調べるべきだ、という強気な意見もある。

それだけ、悪魔の証明は、難しいわけですよ。

一番悪いのは、倫理観など全くない、老化に怯える患者の心理を食い物にして、金儲けしている医者なんだけど。
それを宣伝する芸能人も、同罪。