蛇足って奴ですね。余計なものを付け足して、シーンを台無しにしてしまいました。 「死の間際に」なんて言葉、いらなかったんですよ。「君がオリンピックの曲を担当するということを知って、うれしく思った。できた歌も聞かせてもらったが……」みたいな調子で続けていれば、自然な文章になっていたんです。それが死の直前のことであったであろうことは、物語の流れの中で自然に理解できることなんですから。 とにかくこの『エール』というドラマ、行間が無いんですね。何でも言葉で説明しようとするから台詞が理屈っぽくなって、心理描写として成立しなくなってしまうんです。