ラノベを読んでいたら「奴隷剣闘士」という職業が出てきました。 そこで、実際の奴隷剣闘士について教えて下さい。
ラノベを読んでいたら「奴隷剣闘士」という職業が出てきました。 そこで、実際の奴隷剣闘士について教えて下さい。 全てでなくても、ご存知のものだけでも構いません。 ①この話では「奴隷剣闘士」という単語が使われていたのですが、奴隷でない剣闘士もいたのでしょうか。 ②どのような奴隷が剣闘士にされるのでしょうか。それとも、剣闘士用として取引される奴隷がいたのでしょうか。 ③奴隷剣闘士の持ち主は誰なのでしょうか。また試合の運営は誰が行っているのでしょうか。 ④創作の剣闘士は大人の男性が多いですが、女性や子供の剣闘士はいなかったのでしょうか。 ⑤奴隷剣闘士は普段何をしているのでしょうか。また、どのように管理されているのでしょうか。 ⑥剣闘士の試合で、負けは必ず死なのでしょうか。柔道の一本と技ありのように、判定負けのようなものもあるのでしょうか。 ⑦剣闘士の試合で、対戦カードはどのようにして決まるのでしょうか。 ⑧創作で「剣闘士対獣」のお話を読みました。、実際にこういう趣向はあったのでしょうか。どんな競技があったのでしょうか。 ⑨創作で「XX勝したら平民にしてやる」という取引があるお話を読みました。実際にこういう取引はあったのでしょうか。 ⑩剣闘士の試合の運営は、何で儲けるのでしょうか。入場料か、もしくは馬券的なものの販売でしょうか。 以上、よろしくお願いいたします。
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「奴隷剣闘士」や「剣闘士奴隷」という言葉が使われることがありますが、どちらも正式な歴史用語ではありません。2つの名詞を組み合わせた、ただの複合名詞です。 ① いました。剣闘士は、命の危険もあるというだけで、現代のプロレスラーやボクサーみたいなものです。スターも誕生していたので、それに憧れて自らの意思で剣闘士になる人もいましたし、ローマの奴隷は身分的奴隷ではなく経済奴隷なので、奴隷の身分で剣闘士になっても、その後、自分でお金を貯めて買い戻したり、パトロンを得て自由の身になったりする人もいました。 ② 剣闘士は、かなり長い期間は剣闘士養成所で訓練を受けて、剣闘試合に出場します。剣闘士の売り買いもあります。メジャーリーグやサッカーの選手と同じで、無名時代は価値が安く、有名になると価値が上がります。この点は奴隷と考えるよりも所属選手の保有権と考えて差し支えないです。 ③ 剣闘士は「ラニスタ」に保有されています。日本語では興行師とか訳されますが、剣闘士を売買する商人であると同時に剣闘士の試合を仕込む人です。 試合の興行主はそのときどきで様々で、剣闘士試合の規模もまちまちでした。商人個人だったり、特定の富豪だったり、町や都市の運営だったり、皇帝や元老院など国の運営だったり。小さなイベントだったり、国家的規模のイベントだったり。 ④ 女性の剣闘士もいたことがわかってます。 年齢制限は別にないものの、剣闘士のほとんどは最初試合に死ぬか大きな傷を負い、上手く言っても10回程度の試合までに命を落としていたので、若すぎる剣闘士を試合に出すのは損失が大きすぎるので、基本的にはめったになかったでしょう。剣闘士の平均死亡年齢は27歳です。 ⑤ ほとんどの時間は養成所で訓練に時間を費やしています。現代の現役スポーツ選手と同じだと考えていいです。いつも次の試合に備えるということをしてます。ただし人気のスター剣闘士になると、彼を贔屓にする裕福な貴婦人に買われて一晩過ごすなんてこともありました。ま、この点も現代のスポーツ選手と同じでしょう。 ⑥ あります。勝負がついたと思った剣闘士が降伏することもありました。試合によっては助命しないというものもありますが、一流以外の多くの試合では、トドメをささないで終わる試合がほとんどでした。興行師の目的は剣闘士を有名にして大きな舞台に立たせることなので、しょぼい大会で本気の勝負をする意味がないからです。要するに、意外とTPOがありました。 ⑦ 剣闘士は(経験や技術の差によって、一方的な試合にならないように、戦いを拮抗させるために)ランクごとに階級でわけられており、同じランク同士で、参加する試合の前にくじ引きで相手を決めました。 ⑧ 猛獣をつかうのは人気のショーでした。罪人を猛獣に食い殺させるという以外では、人間がやられることは稀なので、次第に午前中の前座の定番となっていきますが、これは動物の準備にカネがかかるので、皇帝や権力者などが興行主の大きな大会で行われました。 ⑨ 興行師は、剣闘士養成所の訓練講師も必要としており、勝ち残ったベテランの剣闘士には別の仕事もあったので、そういうこともありえますが、別に決まってるわけではないです。 ⑩ 現代スポーツの興行と同じです。大雑把にいうと、スポンサーからの協賛金と賞金、大会入場料、飲食店等の雑費収入などから開催経費を引いた額が興行師の利益です。
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