発音できない音でも聞き分けることはできますが、
発音できる音の方が聞き分けがずいぶん簡単です。
ですから、まず発音をしっかりと練習します。
「l」と「r」の発音のし分けは、実は、簡単なんです。
「l」には発音のし方が2種類ありますが、1種類だけ説明します。
なぜなら、その発音だけでもう1種類も置き換えて発音しても、
まったくおかしくないからです。
「l」は、舌先からやや奥まったところを上の前歯の裏にピタッとつけます。
鏡を見れば、舌先が見えるぐらいです。歯にくっついているのは、舌先よりも
やや奥まった部分です。この舌の構えで、「うなって」みてください。
それで出る音が「l」の音です。口の中の空気の動きを観察なさって、舌の
両脇から息が出て行っていれば、それで正しい発音です。
次に「r」の発音のし方ですが、まず、母音の後にくっつける「r」を先に
説明します。軽く「あー」と言ってみましょう。そして、口を軽く開けた
まま「あー」と言い続けながら舌先を上奥へ曲げ込みます。その時、
舌先が口の中の「屋根」に触らないように。
この母音の後の発音ができるようになったら、最初に「あー」と言わずに、
口を軽く開けておいて舌先だけを口の上奥に曲げ込みます。それが口構え
ですが、この構えの時には、声は出ていません。この口構えができたら、
舌先を前へ戻しましょう。その時に「ら」と軽く言ってみてください。
これがうまくできるようになったら、「り」とか「ろ」とか言ってみます。
以上のような発音がちゃんとできるようになったら、今度は、単語を
覚えるときにちゃんと発音しながら覚えます。そうすると、「l」と「r」
をつづり上で混同することはありません。なぜなら、口が覚えているから
です。
さて、耳で聞いての区別ですが、これはまずは文脈に頼ってください。
そして、10年ぐらい英語の聞き取りをやっていると、ある日、気づけば、
耳で聞き分けることができているのが自覚できます。そこまで来ると、
なんでこんなに異なる音が同じに聞こえたんだろう、と不思議になるぐらい
です。
長い時間をかけて勉強しましょう。でも、発音は、今日実践なさって
みてください。
以下、何度も見ているとは思いますが、
「l」と「r」のペアを書いておきましょう。
lack - rack
lam - ram
lap - rap/wrap
late - rate
lace - race
lake - rake
lend - rend
lead - read
led - red
lent - rent
limb - rim
lip - rip
lib - rib
light - right
love - rub(きちんとしたペアでない)
loam - roam
call - core
tall - tore
ball - bore
fall - four
pal - par(きちんとしたペアでない)