化学的には芳香族環を持つので芳香族アミノ酸です。栄養学でもその定義は変わりません。ただ、フェニルアラニンとチロシンだけを芳香族アミノ酸としているのは、必須アミノ酸（不可欠アミノ酸）の必要量（アミノ酸価など）を考える時です。本来必須アミノ酸を考えるには9種類だけを考えればいいはずですが、非必須アミノ酸のチロシンはフェニルアラニンから作ることができるので必須アミノ酸にはなっていません。そのため、もしチロシンが不足するとフェニルアラニンの必要量が増えてしまいます。そこでアミノ酸価の計算をする際には、フェニルアラニンとチロシンの合計で考えるので、その際芳香族アミノ酸としてまとめています。この時だけの問題です。同じことがメチオニンとシステインにもあります。