大腿骨転子部骨折 γ-nail:髄内釘 ラグスクリュー 横止めスクリュー で構成されますか?
大腿骨転子部骨折 γ-nail:髄内釘 ラグスクリュー 横止めスクリュー で構成されますか?
ベストアンサー
最近この手の質問が多いな…同一人物ですかね。 もしそうなら、こんなところではなく、教科書で勉強することをお勧めします。 教科書で調べ、正解にたどり着く能力を養うのも勉強することの目的です。 といいつつ、 γネイルは、ストライカー社の髄内釘の商品名です。 一般名にしたいなら、short femoral nailがいいです。 基本的に、その三つで構成されます。 ただ、SFNは一般的髄内釘固定とは理屈が違います。 髄内釘の理屈は、骨折部をまたいで髄内釘が入ることで、骨折部を固定します。 真ん中で両断したちくわにキュウリを詰めて固定するイメージです。 この転子部骨折では、髄内釘は骨折部を跨ぎません。 またいでいるのはラグスクリューです。 このラグスクリューも、一般的ラグスクリューとは意味が違います。 大腿骨頸部を通じ、外側から骨頭へ入るぶっといネジのことをラグスクリューと呼んでいます。 転子部骨折では、このラグスクリューが骨折部をまたぎます。つまり、ラグスクリューが髄内釘の役割を果たします。 髄内釘は、骨幹部側でラグスクリューと骨を固定する機能しか果たしません。 言うなれば、髄内釘自体が横止めスクリューなのです。 さらに、横止めスクリューは髄内釘(ラグスクリューと骨幹部側の骨を固定する機構)をさらに骨に固定する機構です。 一方の骨頭側では、ラグスクリューのネジ機構が骨とラグスクリューを固定します。 そのため、しっかり中央深く入れることが要訣といわれますし、最近は回旋防止機構といい、ラグスクリューに一つ金具を追加することで、骨頭との固定力を益す機構が一般的です。 γネイルなら、ユーラグと言ったはずです。 あとは、ラグスクリューは髄内釘に対し、スライドします。 これはラグスクリューの軸方向には、骨頭骨片と骨幹部骨片が動く、ということです。基本的に広がる方向に動くことはないので、骨同士がより密着し、つぶれる方向に動くということです。 ここは意見が分かれるところです。「スライドすることで骨同士が接触するようになり、より安定化する」、と考える人が多い一方、 「骨同士に圧迫をかける目的でスライドさせるのなら、手術中にさせるべきであり、術後にもスライドするなんて不確実なことはあってはならない。まあ、スライドさせないようにすると固定が破綻する可能性があるからスライドするようにするけど…」というアドバンスな考えもあります。 そして、「手術中にスライドさせて、あとはスライドしないようにする」という一派もいます。 こんなところですかね。
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