同じ材料を使っても、腕のない料理人と腕のある料理人とでは、仕上がりが全く違います。
仕上がった「料理」は、腕のない料理人のは安くしか売れませんし、腕のある料理人のは高く売れます。
「材料」という「物」の値段だと考えると、料理人の腕のある無しが分からないと不透明な感じに思えるかもしれません。
空腹を満たせばよい人にとっては、高い料理は必要ありません。美味しい料理を食べたい人にとっては、安い料理では満足できません。
つまり、値段の差は「物」ではなく、「サービス」の差だということです。
眼鏡も同様です。
安い眼鏡店でも、「見える」提供してくれます。簡単な近視や乱視くらいなら、それでもよいのかもしれません。
仕上がった眼鏡に多少ズレや歪みがあっても、見え方に大きな影響は無いでしょう。
しかし、極端に乱視が強かったり、斜視があったり、遠近両用であったりと、複雑な状態になったりしたときに、「快適に見える」を求めるのは難しくなります。
簡単な状態の眼鏡でさえ、仕上がりには明らかな差があります。それが複雑な状態の眼鏡になったときには、仕上げることさえできないこともあるのです。
安くはない眼鏡店は、そうしたことがしっかりとできているから、安くはない値段になっているのですね。
安い眼鏡店で作った眼鏡も、安くはない眼鏡店で手直しをすると、見違えるように気持ちよく使えるようになります。
しかし、普通はそんな簡単に手直しなどしてもらえません。
何故なら、基本的に「サービス」は有料だからです。そして、腕のある眼鏡店は、サービスを安売りはしないのです。
だから「安くはない眼鏡店」なのだと言えますね。