ベストアンサー
武術では遍く技を修めるのでなく、何かに特化する事を主眼とします。 つまり枝葉でなく根や幹を体得する、という事です。 故に「何かを持つ」「得る」事でなく「省く」という、ある意味逆の想いこそが極める唯一の方法です。 こと芸術に関しても相通じるものが在る、と考えます。 よく「新進気鋭の…」と紹介され華々しくメディアに登場する方々の作品の多くを私は「奇をてらっている」と感じます。 例えば「日本」という漠然たるものを表現した”作品らしき”ものの多くは「木」をふんだんに使用したり、和紙を使用したり、漆を使用したり…そのような物ばかりです。 それは日本”風”を物として具現化したに過ぎず、日本”流”でない。 口当たりは誠に良いがいずれ飽きます。 艦上零式戦闘機や日本刀など機能に特化した中で、曲線や刀文などのある意味において点景と呼んで良いギリギリせめぎ合いこそが驚心動魄する「美」(=芸術)に成り得る、と考えます。 故に「奇をてらう事」「人と違う事」という思考を削ぎ落した先に芸術を生む(その人なりの)本質が在ります。 従って余計な”贅肉”を削ぐ事が「必要な事」です。
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質問者からのお礼コメント
たくさんのものに触れたり、ネガティブなものを表現したいと渇望することが必要だと納得できました。 この回答が一番意外だったのでベストアンサーにさせていただきます。 他の皆さまも美しい回答をありがとうございました。参考になります!
お礼日時:5/19 8:45