これはもう、現在のところは単純に以下のように認識すればいいです。
・日本艦は「型」
・海外艦は「級」
この区別は厳密で、守るべきものだろうか?と聞かれれば、私の考えでは「ノー」ですが、まあ、普通に使う分にはそれでいいだろう、という感じで、私も一般にはそう使っています。
正直、「級」という言葉がどこからのものか、私も認識はありません。
ただ、皆さんからご指摘のように、元は多分、海外の海軍が使う「class」であり、それを単純に訳して「級」なんじゃないかな?とは推測します。
多分は、戦後、進駐軍関係での翻訳者が、「軍事知識」も無いままに翻訳作業に当たって使いだしたのが広がった、とか、そんなんじゃないのかなあ?と「憶測」しています。
というのも、「旧海軍」では統一して「~型」を使っていて、もちろん「海外艦も型」と記述したと思われます。
旧軍が作った「艦型類別表」=艦の形を見分けるための方法などを記した表、が残っていますが、この中では、日本艦はもちろん、米艦も、「サラトガ型」とかと記述されています。
これが(おそらく)戦後に「~級」という記述が何かで広がってしまい、その中で「せめて日本艦だけでも”型”に」というので現代の形に落ち着いたのではないかと思われる節があります。
私は以前、どこかで、「最近は軍艦を~級と呼ぶのが一般的だが、当時を知るものとしては我慢できない、特に”長門級”なんて死んでも言いたくない」といった文章を読んだ気がします。
「長門」は、敗戦まで「秘密戦艦だった大和型」以上に、長い間「日本海軍のシンボル艦」だったから、やっぱり「ナガトガタ!」なんでしようね。
語感としても「ガタ」の方が強いですし。
俗に、辞書などでは「型(type)」「級(class)」というのは、日本語でも英語でも「区別がつきにくい言葉」として知られて、特に英語だと「category(領域)」を含めて、全てが「種類」という意味で、kind、sort、variety、genreといった「種類」というの意味の言葉の中でも、特に区別が難しい3つだそうで、こういう言葉って、ちょっとした使い方の変化で辞書の記述自体が変わるレベルでもある訳です。
まあ、ともかく、「2022年」現在では、ほぼそういう区分に事実上なっています。